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尼崎の和食店「旬ご飯 千」が移転 「大切な人と行くワンランク上の店に」

「旬ご飯 千」外観。大きな看板など一切出さず、ひっそりとした店構え

「旬ご飯 千」外観。大きな看板など一切出さず、ひっそりとした店構え

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 和食店「旬ご飯 千」(尼崎市昭和南通4、TEL 06-7220-3551)が移転オープンして1カ月がたった。

「トンゴロウイワシ」の唐揚げ。揚げるとうろこがサクサクした食感となり、ジューシーな身との対比を楽しめる

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 阪神尼崎駅から徒歩圏内というにぎやかな場所にありながら、大きな看板などを出さずひっそりとした佇(たたず)まいの同店。養殖ではなく天然の魚介類のみを使うなど、店主の千賀義大さんが厳選する「こだわりの食材」を使った料理を提供する。席数は個室、カウンター席合わせて32席。

 千賀さんは自分の店を開くことを視野に飲食店や鮮魚・精肉店などで働きながら飲食に関するさまざまなノウハウを積み、2017(平成29)年に独立。阪神尼崎駅から程近い、多様なジャンルの飲食店が立ち並ぶ「OS通り」に店を構えた。開店当初から「隠れ家のような空間」をコンセプトに大きな宣伝活動なども行わなかったが、口コミで徐々に評判が広まり人気店へと成長した。千賀さんは「1年目は思うように客が入らず、仕入れた食材を処分することもあったが、食材の鮮度や料理のクオリティーを保つための努力は惜しまなかった」と振り返る。今回の移転については、「別ジャンルの店を出そうと物件を探していたところ、たまたま紹介してもらった物件を気に入り移転を決めた。以前の店より2倍の広さになった」と笑顔で話す。

 メニューは、常時7~8種類を用意する「お造り盛り合わせ」(時価)など各種刺し身、焼き物、揚げ物、一品料理、ご飯物、500円の「本日のワンコインおばんざい」など。千賀さんが今「ハマっている」という、高知県で水揚げされる「トンゴロウイワシ」など珍しい魚を使った料理も提供する。「自ら市場へ出向いて仕入れた素材の状況を見てメニューを構成している。お酒の種類はお客さんのリクエストで仕入れる物も多い。できるかぎり要望に応えたい」と千賀さん。

 客層は30~40代がメインで、地元企業の経営者などの常連客も多い。千賀さんは「常連さんが友人を連れて来店し、そこから口コミなどで広がり集客につながっている。せっかくいい食材を使っているのだから、特別な記念日などに大切な人を連れてくるワンランク上の店にしたい。街の喧騒(けんそう)を感じさせないゆったり食事とお酒が楽しめる空間を提供していけたら」と話す。「ゆくゆくは完全個室、完全予約制の店を構えたい」とも。

 営業時間は18時~23時30分。日曜定休。

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