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伊丹でルート・ブリュック日本初個展 フィンランドが誇るセラミックアーティスト

「ライオンに化けたロバ」1957年 Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation’s Collection / EMMA - Espoo Museum of Modern Art © KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2018 C2531

「ライオンに化けたロバ」1957年 Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation’s Collection / EMMA - Espoo Museum of Modern Art © KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2018 C2531

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 個展「ルート・ブリュック 蝶の軌跡」が9月7日から、伊丹市立美術館(伊丹市宮ノ前2、TEL 072-772-7447)で開催される。

「蝶たち」

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 ルート・ブリュックはフィンランドのセラミック(陶板)アーティスト。繊細で詩的な世界観で果物や鳥、建物など日常的なモチーフを陶板に描いた。名窯アラビアの美術部門専属アーティストとしての顔も持ち、テーブルウエアやテキスタイルのデザイナーとしても活躍。ヘルシンキ市庁舎やフィンランド銀行、大統領の私邸など重要な公共建築にも大型作品を提供し、当地では「世界に誇るフィンランドを代表する芸術家」として知られる。夫はフィンランドデザイン界の巨匠、タピオ・ヴィルカラ。

 日本では一部の「北欧好き」のみが知るアーティストだったが、今春に東京で行われた展覧会が大きな反響を呼び、幅広い層を魅了。伊丹市立美術館学芸員の岡本梓さんも作品を目にした時から「これは絶対に紹介すべき」との思いを抱いており、隣接する工芸・デザインを発信する「伊丹市立工芸センター」との共同開催が実現した。

 岡本さんは「愛らしく具象的な作品から迫力あるモザイク壁画まで、初期から晩年までとどまることなく変貌したブリュックは、まるでサナギから羽ばたき舞う姿へと変貌する『チョウ』のよう。その軌跡をたどる作品群に加え、フィンランドを代表するアーティストの一人として、そして母であり女性として輝き続けたブリュックの人生は、日本でも多くの共感と感動を呼ぶのでは」と話す。

 「日本ではこれまでもフィンランド陶芸展などでブリュックが紹介されることはあったが、彼女の画業の全貌をたどりながら約200点を見られる機会はとても貴重。どうぞお見逃しなく」と笑顔を見せる。

 開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜(祝日の場合は翌火曜)休館。入館料は、一般=800円、高校生・大学生=450円、中学生以下=150円。10月20日まで。

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