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尼崎・ピッコロ劇団新作「銭げば!」 モリエール古典を関西弁で人情喜劇に

左から、三坂賢二郎さん(クレアント役)、演出の岡部さん、孫さん(アルパゴン役)、金田萌果さん(マリアーヌ役)

左から、三坂賢二郎さん(クレアント役)、演出の岡部さん、孫さん(アルパゴン役)、金田萌果さん(マリアーヌ役)

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 ピッコロ劇団第64回公演「銭げば!」が5月24日から、兵庫県立尼崎青少年創造劇場ピッコロシアター(尼崎市南塚口町3、TEL 06-6426-1940)で上演される。

稽古の様子。出番待ちの俳優が雛段で待機したり、1役を複数の俳優が演じたりと風変わりな演出も

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 同作は、17世紀仏の劇作家・モリエールによる古典喜劇「守銭奴」を、大阪の人気劇団「空晴(からっぱれ)」の演出家・岡部尚子さんが関西弁の人情喜劇に仕立てたもの。ごうつくばりの父親と、父親の欲得のせいで好きな相手との結婚を阻まれそうになっている息子・娘、彼らを取り巻く人々との騒動を描く。

 台本・演出を手掛けた岡部さんは兵庫県出身。1997年に劇団ランニングシアターダッシュに俳優として入団し、2007年に空晴を旗揚げ。軽妙な関西弁の会話劇で、明るい笑いの中に切なさ、優しさといった人情の機微を描き出す作風で知られる。ピッコロ劇団とは今回が初めてのタッグとなる。

 岡部さんは「モリエールに取り組むのも、原作ものを演出するのも初めて。だがモリエールを読んで、勘違いから来る笑いや、思わず出てしまう本音、仲違いといった要素は『空晴』と同じだと感じた。会話の面白さこそがエッセンス。現代の私たちからするとご都合主義としか映らない大団円も、『そんなん、あり!?』という感じで面白くやれるのでは」と話す。

 ごうつくばりの父親・アルパゴンを演じるピッコロ劇団の孫高宏さんは同企画の発案者でもあり、「モリエールは有名だが意外と関西では上演が少なく、以前からモリエールを関西弁でやりたいと思っていた。ハートフルに勘違いドラマをやる岡部さんは、まさにモリエール的。この人だ、と確信しお願いした」と話す。

 一般公演は5月24日・25日・26日・31日、6月1日・2日。開演時間は日によって異なる。入場料は、一般=3,500円、大学・専門学校生=2,500円、高校生以下=2,000円。全席指定。兵庫県内の中学生を無料招待する「わくわくステージ」を別日程で設ける予定。

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