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尼崎の中央図書館が「ビブリオバトル」 尼崎城址公園で初の屋外開催へ

前回大会(今年の「夏の陣」)で優勝し「城主」となった女子高校生

前回大会(今年の「夏の陣」)で優勝し「城主」となった女子高校生

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 尼崎市立中央図書館(尼崎市北城内、TEL 06-6481-5244)が10月16日、「ビブリオバトル尼崎 秋の陣」を開催する。

前回大会(今年の「夏の陣」)で優勝した高校生の発表の様子

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 ビブリオバトルは「本の紹介コミュニケーションゲーム」で、「知的書評合戦」とも呼ばれる。発表者は読んで面白いと思った本を持ち寄り、他の発表者や観覧者に対し、1人5分の持ち時間を使って本の紹介を行う。発表者と観覧者がディスカッションを2、3分行い、全ての発表が終わった後、発表者・観覧者全員が投票。最多票を得た本が「チャンプ本」となる。同館奉仕担当係長の山本美和さんは「5分間の発表となると、あらすじだけではなく『なぜ読もうと思ったのか』『読んでどう思ったのか』などを語らずにはいられない。発表者の人となりまで伝わってくるところに面白さがある」と魅力を語る。

 「ビブリオバトル尼崎」の初開催は、2017(平成29)年秋。尼崎城再建に先立って城内・寺町地区一円、三和本通・尼崎中央商店街で開催された「城下町フェスティバル」の一環として、「城」をテーマに実施した。同イベントでは、その成り立ちから最多得票を集めた優勝者を「城主」と命名し、図書館司書は、尼崎城主が実際に身に着けた兜(かぶと)について史料を調べ、紙と布を使って忠実に再現したという。優勝者の「城主」は、その兜を着けて尼崎城を背景に記念撮影をすることができ、司書手作りの兜のレプリカを贈呈される。

 過去4年で16回催し、高校生や80代の「城主」が誕生。今回は参加者のさらなる広がりを求め、同館に隣接する尼崎城址(じょうし)公園芝生広場で開く。山本さんは「以前は館内の貸し出しカウンター前のスペースで開催していた。目に触れやすい場所で来館者にも気付いてもらえたので、偶然の観覧がきっかけで次回は『発表者』として参加するという広がりがあった。コロナ禍により密を避けるため、1階セミナー室で開催するようになったものの、以前のような参加者の広がりがなくなってしまい、換気の観点からも屋外開催を思い立った」と話す。

 昨年の「秋の陣」、今年の「春の陣」も同広場で計画したが、いずれも雨天で館内へ変更した。「なんとか好天に恵まれるよう、祈るばかり」と山本さん。雨天・強風時は同館1階セミナー室で行う。

 過去に参加した発表者からは、「自分が紹介した本を読みたいと思ってもらえてうれしい」「緊張してうまく話せなかったのに、選んでもらえてびっくり」という声が上がった。観覧での参加者からは、「自分では普段選ばない、新しい本との出合いがあって楽しい」「発表の上手な人が勝つとは限らないのが面白い」「スポーツ観戦のような熱気と感動があった」などの感想が寄せられたという。過去の発表の様子は、ユーチューブの市公式チャンネルから視聴できる。

 山本さんは「ただ聴くだけでなく、ディスカッションや投票など参加者全員で作り上げ、盛り上がることができるイベント。今回は全国でも珍しい屋外開催の予定なので、気軽に参加してほしい」と呼び掛ける。

 開催時間は11時~12時。今回のテーマは「みのる」。発表希望者は、電話または直接同館で申し込む(先着5人程度)。観覧希望者は申し込み不要。新型コロナウイルスの感染状況によっては、中止・変更となる場合がある。図書館の開館時間は火曜~土曜=9時~20時(日曜・祝日は17時15分まで)。月曜定休。

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