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尼崎・産業技術短期大で世界初のガソリン車再現 大阪モータショー出展へ

学生らが再現した「ベンツ・パテント・モトールヴァーゲン」

学生らが再現した「ベンツ・パテント・モトールヴァーゲン」

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 産業技術短期大学(尼崎市西昆陽1、TEL 06-6431-7561)の学生らが、「ベンツ」の創始者カール・ベンツが1885(明治18)年に開発した世界初のガソリン自動車「ベンツ・パテント・モトールヴァーゲン」を再現した。

「ベンツ1号車製作プロジェクト」メンバー

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 「車の原点を知ろう」と2014年10月に発足した「ベンツ1号車製作プロジェクト」が手掛けたもの。プロジェクトチームは機械工学科、ものづくり創造工学科、電気電子工学科の1・2年生12人と講師らで構成する。ネットや自叙伝からの情報収集に始まり、トヨタ博物館(愛知県長久手市)に展示されているレプリカの採寸、目視で確認できない部分は推測により図面に起こした。メインフレームやエンジンなど全て手作りし再現したという。

 プロジェクトリーダーの竹村俊一さんは「最初はうまくいかず、徹夜も続き大変だった。作業を進める中で、エンジンの基本的な動きは130年前から現代の車と変わらないと実感した」、同じくリーダーを務める奥田有加里さんは「車の知識が最初からあったわけではなかったので一から学んだ。形になっていく工程を経て『大きいものを作っているんだ』という満足感があった」と振り返る。

 講師の久保田憲司さんは「大きな部品の加工は大学内に設備がないため、東大阪市と尼崎市の町工場に協力を依頼したところ、若者の応援になるならと快く無償で引き受けてくれ、工場見学までさせてもらった。『ものづくり』の知識や技術を身に付けると同時に、感謝の気持ちを忘れないでほしい」と話す。

 同車両は、インテックス大阪(大阪市住之江区南港北1)で12月4日~7日に開催される「第9回大阪モーターショー」への出展が決定。「パネルなどブースの設営も全て手作り。メンバーは当日へ向け、どんな質問でも答えられるよう『クイズ形式』で勉強中」と久保田さん。「ブースを出展する場所は有名メーカーに挟まれた場所。大企業に負けないパフォーマンスを披露できれば」と意気込む。

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