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尼崎の老舗映画館がイヤーマフ貸し出し 音に敏感な人や子どもに気配り

「聴覚過敏の人にも安心して劇場体験を」とイヤーマフを貸し出すことに

「聴覚過敏の人にも安心して劇場体験を」とイヤーマフを貸し出すことに

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 尼崎の阪急塚口駅近くにある映画館「塚口サンサン劇場」(尼崎市南塚口町2、TEL 06-6429-3581)がイヤーマフの無料貸し出しを始めて、1カ月がたつ。

イヤーマフは必要な音は聞こえ耳の負担を和らげる。左は子ども用サイズ

 1956(昭和31)年創業で63年の歴史を持つ。観客がテーマソングに合わせて一緒に歌ったり紙吹雪やクラッカーで名場面を一緒に盛り上げたりする「マサラ上映」や、作品の主人公に似せてアイシングクッキーを作るワークショップなどのイベントを盛んに行い、全国から映画ファンを集めている。シアター数は47席から165席まで、4シアター。

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 音響へのこだわりから、全ての上映で通常より音量を大きくしている。なかでもスピーカーを増設し特別な音響調整を施したシアター2の「Extra ウーハー上映」、地響きするような迫力あるサウンドのシアター4「重低音ウーハー上映」は支持が高く、「ボヘミアンラプソディ」など音楽がテーマの作品や劇中音楽の人気が高いアニメ作品などを特集上映している。

 一方で利用者からSNSを通じ「大音量が苦手な友人と見に行きたいので、音量を調整してもらえないか」といった相談があったことから、防音イヤーマフの無料貸し出しを始めた。

 使用するイヤーマフは、せりふはしっかり聞き取れて大きな音や高音だけを遮音する効果があり、小さい子どもには耳への影響を和らげることができる。大人でも音を敏感に感じる人には「落ち着いて映画が楽しめる」と好評という。さまざまなタイプのイヤーマフをスタッフがモニターテストし、ちょうど良い遮音性のものを選び出した。

 劇場営業部の戸村文彦さんは「数年前、敬愛するアジアン・カンフー・ジェネレーションがライブで聴覚過敏の方や子どもにイヤーマフを貸し出していることを知り、映画館でもいずれ必要になると考えていた。爆音が苦手な人にも、みんなで笑ったり泣いたりする劇場体験を安心して味わってもらいたい。音の迫力は、振動で伝わり肌で体感することもできる」と話す。

 「これから年末にかけて、注目作が続々公開される。スタッフたちは、お客さんが映画館に足を踏み入れた時からわくわくしてもらおうといつも頭をひねっている『楽しませたがり屋』ばかり。他館にはない企画を楽しみにしてもらえたら」と笑顔を見せる。

 入場料金は、一般=1,800円、大学生=1,500円、小人・中・高校生=1,000円、シニア(60歳以上)=1,000円。イヤーマフは1階カウンターで希望者に貸し出す。数に限りあり。

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