尼崎の地元FM局「エフエムあまがさき」(尼崎市昭和通2、TEL 06-6483-2500)で10月4日から、大学生らが企画・出演する情報コーナー「ぼうさいアイアイ」がスタートする。
ゼミ生が難病患者からのヒアリングで作成する「グッドもっとカルテ」。細やかな気付きが多数記されている
平日午前の番組「モーニングアベニュー」で木曜の10時台に、約10分の枠で放送。関西大社会安全学部・近藤ゼミの学生たちが企画・出演し、防災と福祉をテーマにした情報発信を行う。
「災害ジャーナリズム論」を主軸としたゼミを開講している近藤誠司研究室では、全国各地で地域防災活動の支援を行っており、尼崎では難病患者連絡協議会と協働して防災シンポジウムを毎年開催。学生たちが市内の難病患者一人一人の自宅を訪れてヒアリング・状況分析を行い、津波避難の個別計画を考えるフィールドワークに取り組んでいる。こうした縁から、ゼミ生たちに若者ならではのフレッシュな目線で防災と福祉、両方の観点を備えた情報発信をしてもらおうと、企画が生まれた。
コーナーでは大学生が最新の防災アプリを紹介したり、非常食の試食リポートをしたり、時には災害時に特別な配慮を必要とする人々の個別避難計画を考えたりして、さまざまな角度から尼崎の地域防災力を高めるためのアイデアを発信していく。
同大4回生の安田結吏(ゆいり)さんは「この地区に住む人はここに避難して、など、地域に密着した情報を出すことで、自分のこととして考えてもらえると思う。まず私たちにできることは、隣近所のことを知ること。配慮が必要な人がいれば、何かあった時に声を掛け合えるような関係性を普段からつくっていけたら。リスナーの皆さんにそんな意識を持ってもらえるような放送にしたい」と意気込む。