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尼崎のラーメン店「ロックンビリーS1」5周年 「この一杯にソウルを込めて」

「ラーメンはロックンロール!ソウルが大事」と嶋崎さん

「ラーメンはロックンロール!ソウルが大事」と嶋崎さん

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 尼崎・JR塚口駅近くのラーメン店「らぁめん矢 ロックンビリーS1(スーパーワン)」(尼崎市南塚口町3)が7月11日、5周年を迎えた。

しょうゆラーメン「尼ロック」

 東京でラーメン店「69'N ROLL ONE(ロックンロールワン)」を営み、テレビ東京「最強ラーメン伝説 KING OF LEGEND RAMEN」賞(2009年)、東京ラーメン・オブ・ザ・イヤー TRY大賞 東日本エリア1位」(2011年)など数々の賞に輝いた嶋崎順一さん(54)が2014(平成26)年、同地に移転オープンした。席数は9席。

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 スープに鶏と水だけを使う嶋崎さんのラーメンは業界に「鶏清湯(チンタン)」スープブームを起こし、現在一般的になりつつあるつけ麺の麺に昆布ダシを掛けるスタイルを生んだのも嶋崎さんだという。

 「初めてラーメンを食べた時に感じた原体験を再現するため、わずかずつでも毎日、進化を重ねることを目指している」と話す。スープに使うのは高度浄化して不純物を徹底的に除いた純水と、比内地鶏のガラと丸鶏のみ。煮込む過程で鶏油を「最も雑味の混ざらないタイミングで」丁寧に抽出し、仕上げに回し掛けることで、ラーメンに独特の輝きと濃厚な鶏のうま味を加える。麺は小麦の自然な甘さとつるりとしたのど越しにこだわり、国産小麦を数種類ブレンドしたストレート細麺。

 メニューは、伝統製法の生しょうゆなど8種類を合わせたしょうゆラーメン「尼ロック」、6種類の塩をブレンドして合わせた塩ラーメン「Sのロック」(以上900円)。麺とスープだけで味わいたいという人に向け「かけらぁ麺」(しょうゆ・塩、各700円)も用意する。ブログで不定期に発表する限定メニューは「コカコーラ」「カルピス」などを使った個性的なアレンジで、嶋崎さんの年に一度の限定品を味わおうと早朝から待ち構える愛好者もいるという。

 嶋崎さんが出身地でもある東京を離れて尼崎に登場したことは、ラーメン業界を一時騒然とさせた。「心機一転。尼崎の店には、ロックンロールに懐かしさ(ロカビリー)と新しさを加えてロックンビリーと命名した」と振り返る。入り口に「禁煙」「マナーモード」などの「店のルール」を掲示し、満席でも独特の静けさに包まれる店内。店の前に行列ができてもラーメンを作るのは嶋崎さん1人で、接客は家族がサポートする。「従業員を増やしたり支店を広げたりして『数を売る』だけにしたくない。自分はあくまでソロアーティストのように、一杯一杯に魂を込めたいだけ」と話す。

 「16歳の時、バイト先のラーメン店の老人から教わったレシピを家で再現してみたのがラーメン作りの始まり。ラーメン評論家の武内伸さんや『支那そばや』の佐野実さんはじめ、素晴らしい人たちとの出会いが自分を育ててくれた。5周年記念には、自分の原点であるラーメンのレシピを再現した『16歳』を提供しようかと検討している」と嶋崎さん。「流行に左右されない『シンプルの向こう側』の味を探す求道者であり続けたい」とほほ笑む。

 営業時間は11時~14時、18時~21時(日曜・祝日は11時~15時)、スープが無くなり次第終了。月曜・第3月曜の翌火曜定休。

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