オセアニア地域の大学生が12月3日~16日、園田学園女子大(尼崎市南塚口町7、TEL 06-6429-1201)へ短期留学を行った。
同大学では30年ほど前から、毎年12月に姉妹提携を結ぶオセアニア地域の大学から留学生を招き、日本文化や歴史について学んでもらう「オセアニア地域交流プログラム」を実施している。今年はオーストラリア、フィジーの大学から4人が留学し、茶道体験や英語交流授業、同市内の工場見学、小学校訪問などを行った。
同14日には、阪神尼崎駅周辺の寺社巡りを実施。尼崎えびす神社(尼崎市神田中通3、TEL 06-6411-3859)宮司の太田垣亘世(おおたがきのぶよ)さんによる「神道」についてのレクチャー後、4人はみこの衣装に着替え「みこ体験」を行った。
着心地を聞かれ、「温かいけれど少しきつい」とほほ笑みながら答える留学生に、太田垣宮司は「日本の民族衣装には『結ぶ』という文化が表れている。日本の着る物や食べる物にはそれぞれ細かな文化が含まれているので、注意しながら見ると面白い」と話すと、4人は大きくうなずいていた。
オーストラリアから来たレベッカ・マクドナーさんは「神道は珍しい宗教だと思う。拍手や礼は不思議な体験だった」と話す。尼崎の印象について、フィジーから来たロレッタ・トゥプンさんは「尼崎は年配の方がパワフルでビルも電車も多い。特に自転車が多い」とほほ笑むと、ほかの留学生たちも、「たしかに自転車が多い。人もみんなフレンドリー」と笑顔で同意していた。
同大学国際交流センターの村端慶治さんは「『尼崎市内の大学としてより尼崎に特化したものを』との思いで市内の企業や市民団体に協力を依頼し、プログラムを組んだ。工場見学や街歩き、忍者学校体験など普通では体験できないようなプログラムになっていると思う。留学生には、帰国後に尼崎の良さをPRしてほしい。興味を持ってもらい、たくさんの人に尼崎へ来てもらいたい」と期待を込める。