尼崎の都ホテルニューアルカイック(尼崎市昭和通2、TEL 06-6488-4777)1階のケーキショップで11月20日、尼崎市市制100周年を記念したスイーツ「尼いもスイートポテト」の販売が始まった。
「尼いも」は、江戸時代後期から尼崎の臨海部で育てられていたが、1950(昭和25)年ごろの度重なる水害により栽培が途絶えていた幻の伝統野菜。同ホテル担当の松尾幸子さんが「市制100周年を記念したスイーツを作れないだろうか」と考え、尼いもを活用したスイートポテトの販売に至った。
「10年ほど前に『尼いも』復活への取り組みを知り、思い入れのある野菜だった」という松尾さん。「市民団体や市役所農政課に協力を求め100キロの尼いもを用意することができたが、通常のサツマイモよりも水分が多く加工が難しかった。シェフと試作を重ね、ベストな配合にたどり着いた」と振り返る。
1個200グラムというボリューム感のある同商品。側面には「100」の焼き印を施す。「100を表現するため、食べられるプレートやチョコレートなどさまざまな案が出たがしっくりこず、最終的にオリジナルの焼き印を作ることになった。味は、しっとりとした生地にサツマイモ独特の温かみのある香りが楽しめ、やさしい甘さに仕上がっている」と松尾さん。「尼いもの数が少ないため数に限りがあるのが申し訳ないが、来年も同じ時期の販売を予定している。ぜひ尼崎の伝統の味を食べてみてほしい」とも。
価格は600円。在庫が無くなり次第、販売終了。営業時間は10時~19時。