尼崎・武庫之荘の印鑑メーカー「Sirusi(シルシ)」(尼崎市南武庫之荘1)が10月4日、新商品「メイズ印グラフィー」を発売した。
デザインは「面白さと実用性」を心掛けたという。「自分を含め、何十万本も印鑑をデザインしてきたデザイナーが在籍しており、ルールを守りつつ『どう遊ぶか』を大切にしている」と盛さん
同社が展開する印章シリーズ「印グラフィー」の新作。メイズとは「迷路」を指す英語で、商品に「新型コロナ禍の中で行き先が見えない現代でも、迷路のような人生を楽しみながらあなたらしく生きてほしい」との願いを込めたという。社長の盛佳男さんは「ネーティブアメリカンの部族『ホピ族』のシンボルマーク『マンインザメイズ(人生で迷うことがあってもいつかゴールへたどり着くという意味)』にインスピレーションを受けた」と話す。
アートのように文字をデザインする「印グラフィー」は、これまでさまざまなシリーズを展開してきた。中でも代表作である、幾何学的な円盤模様が浮かび上がる「ディスク印グラフィー」は高い人気を集めるが、利用者から「おしゃれだが読みにくい」「行政によっては認証してもらえない」「読みやすくできないか」などの声も届いていたという。そこで、「面白さと実用性を備えた読みやすい商品を」と新シリーズの開発に着手し、「メイズ印グラフィー」が生まれたという。
盛さんは「デザインは通常半年程度で完成するが、今回は実用性や複雑な面白さ、文字のバランスなど細部にまでこだわって試行錯誤を繰り返し、約1年かかった。発売して間もないが早くも人気商品となっており、驚いている」と笑顔を見せる。
「メイズ印グラフィー」のラインアップは、鹿児島県産の本柘(ほんつげ)を使った「黄金つげ」(6,000円~)、4色のパールカラーから選べる「パールウッド」(8,000円~)、チタン材に特殊コーティングを施した「ブラックチタン」(1万6,000円~)など朱肉タイプ15種類、ネーム印タイプ(4,000円~)8種類。Sirusiオンラインショップで取り扱う。