尼崎市独自の電子地域通貨「あま咲きコイン」の実証実験が、10月1日に始まる。
「あま咲きコイン」は、専用のスマートフォンアプリやカードを利用したキャッシュレス決済サービス。現金をチャージし、市内加盟店や公共施設などで電子マネーとして使えるほか、国が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成につながる活動に対してもポイント(1ポイント=1円)が付与される。
尼崎市地域産業課の担当者は「庁内に複数のポイント制度が乱立しており、媒体も紙ベースやICカードなどさまざまだった。これらを一本化してより効率的で効果的な制度とするため、今回の導入に至った」と話す。
現在、市内約400店舗が加盟。生活習慣病予防検診や体操教室、地元で生産された野菜「あまやさい」の購入、農業公園ボランティアなど、ポイント付与の対象となっている「SDGs達成につながる活動」は約40項目を用意する。
利用を促進する取り組みとして、プレミアム率20%の「電子版プレミアム付き商品券」(5,000円、9月30日まで受け付け)を販売するほか、加盟店での支払い時に、決済額の5%をポイント還元するキャンペーンなども予定する。担当者は「加盟店からは売上アップや消費の回復につながると期待が寄せられ、市民からは『お得なキャンペーンでうれしい。楽しみながらポイントをためたい』との声を頂いている」と話す。
「誰もが幸せで暮らしやすい世界を目指す目標である『SDGs』は、遠い世界の話のようでちょっと難しそうだが、実は今日からでも気軽に始められることもたくさんある。『あま咲きコイン』で楽しみながら始めてみては」とも。
「あま咲きコイン」アプリは、地域通貨プラットフォームサービス「chiica(チーカ)」からダウンロードが可能。専用カードの申し込みは尼崎市役所で受け付ける。実証実験は来年3月31日まで。