指揮者の大植英次さんが9月21日、あましんアルカイックホール(尼崎市昭和通2、TEL 06-6487-0910)で市内の中学・高校吹奏楽部と公開レッスンコンサートを行う。
「ドイツ音楽を通して音楽の素晴らしさを分かち合う」ことをテーマに、世界的指揮者である大植さんが中高生たちに直接音楽のレッスンを行う同イベントは今年で3回目。大植さんの情熱あふれる指導の様子や生徒たちの響きの変化、成長を見届けようと、毎年楽しみにする観客も多い。尼崎市の姉妹都市であるドイツ・アウクスブルク市との交流を支援する山岡記念財団(ヤンマー創立者の記念財団)と尼崎市、市教育委員会が共催する。
大植さんはドイツ在住。現在、大阪フィルハーモニー交響楽団桂冠指揮者、ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー名誉指揮者。レナード・バーンスタインの助手を務め、欧米各国の交響楽団で指揮者・音楽監督を歴任。2005年にはバイロイト音楽祭で日本人として初めて指揮し、世界の注目を集めた。今年5月、姉妹提携60周年を記念したコンサートがアウクスブルク市で行われた際も大植さんが指揮を執り、現地の高校生と市立尼崎高、市立尼崎双星高の吹奏楽部が共演した。
当日は中学生と高校生の合同演奏でワーグナーに挑む。第1部では双星高、小田北中、成良中が歌劇「さまよえるオランダ人」序曲、第2部では市立尼崎高、小田中、立花中が歌劇「リエンツィ」序曲に大植さんと共に取り組む。大阪フィル交響楽団からも応援メンバーが参加する予定。
シティープロモーション事業担当の金子松美香さんは「市立尼崎高、双星高は大会でも優秀な成績を残している学校なので、中学生は高校生からも刺激をもらえる機会になりそう。曲目は、どちらもワーグナーの歌劇の曲なので、どんなストーリーを乗せて演奏してくれるか楽しみ。レッスンコンサートは、生徒へのレッスンではなく音楽を『シェアする場』と大植さんも以前おっしゃっていた。たくさんの方にお越しいただき、一緒に音楽を楽しめたら」と笑顔を見せる。
13時30分開場、14時開演。入場無料。