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尼崎の画廊で「杉崎芳美絵画展」 仏画など40点展示

杉崎さん(左)と画廊店主の永井さん

杉崎さん(左)と画廊店主の永井さん

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 「杉崎芳美絵画展 絵すがた仏さま 文様・満瓶・物語」が現在、尼崎の「画廊喫茶 蜜」(尼崎市東難波町5、TEL 06-6481-3629)で開催されている。

塗料やキャンバスの素材もさまざまな

 杉崎さんは神戸市長田区出身で東大阪市育ち。6歳から絵画教室に通い、嵯峨美術短大へ進学しテンペラ画や油彩画、仏教美術を学んだ。現在は福岡県遠賀郡に在住し、九州、関西などで仏画作品を中心とした個展を開くなど活動を展開している。

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 杉崎さんは大学卒業後、関西の寝具メーカーでアニメキャラクターをデザインした商品などを手掛け、福岡県遠賀郡へ転居後に職業訓練校を経て、大手製鉄会社の子会社で定年を迎える退職者へ送る鉄製の感謝状などさまざまな鉄製品を作る部署で働くなどの経歴を持つ。今回の個展は、画廊店主の永井芳子さんとフェイスブックを通じて知り合い、声を掛けてもらったことがきっかけで実現したといい、「就職した当時右も左も分からない中お世話になった女性が、親戚が経営する尼崎の会社へ移ってしまい、漠然と『尼崎ってどんなところなのかな。いつか行ってみたいな』と思っていた。永井さんには作品の展示作業までやっていただき、大変感謝している」とほほ笑む。

 今回展示するのは、各地へ出向き実際に見学した仏像や、住職などから地方に伝わる伝説などを聞きイメージを膨らませて描いた仏画など約40点。杉崎さんは「大学に入学したばかりの息子が交通事故に遭い、高次脳機能障がい、右半身まひ、記憶障がいなどの後遺症のため、仕事を辞めて介護や大学への付き添いなどを続ける生活を送っていた。少しずつ快方に向かいまとめて授業が受けられるようになり、私にも少しずつ時間に余裕ができたので、仏具店の色彩のアルバイトを始めた。そこで古い仏像の塗り替え、寺院の天井画、納骨堂の扉絵などを描かせてもらい『仏画ってなんだろう』と勉強を始め、現在の作品へつながっていった」と振り返る。

 今後の展望について、「息子の回復を願い始め、途中から命を助けてくださったお礼の意味を込めた四国八十八カ所巡りで満願を迎えた。なかなか進まないが、いつか全ての御本尊を描き上げて全国いろんな場所で皆さんに見ていただきたいという野望はある」と話す。「絵を見てくださる方にはそれぞれ抱える重荷やバックグラウンドがあり、絵を見てまでつらい思いをしてほしくない。自分の感性を吐露するようなものではなく、『なんだか和む』と感じる優しい絵が描けたら」とも。

 開催時間は7時~17時(土曜は12時、最終日は14時)。6月6日まで。日曜定休。

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