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尼崎のスーパーにチャリティーショップ「ふくる」 服も福も回る地域社会へ

「ずっと気になっている」というダルマのシャツを手にする清田さんとスタッフの皆さん

「ずっと気になっている」というダルマのシャツを手にする清田さんとスタッフの皆さん

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 障がい者支援を目指すチャリティーショップ「ふくる」がコープ尼崎近松(尼崎市上坂部3 TEL 06-6496-0227)内にオープンして1カ月がたった。

店舗の様子。古着とはいえ新品同様のものがほとんど

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 寄付で集まった古着、アクセサリー、バッグなどのファッション用品を扱う。運営は、ヘルパー派遣や交流イベント企画などを通して障がい者支援を行うNPO法人「月と風と」(東園田町)。

 価格帯は500円~3,000円で、1,000円以下のものが大半を占める。「障がい者関連ショップというパブリックイメージを壊したい」と、デザイン・ファッションの専門家やアパレル企業出身者の協力を得て、ファッション好きな人々の関心も呼べるような品ぞろえと店づくりを目指している。

 「月と風と」代表の清田仁之さんは「5年前、神戸・長田のチャリティーショップ『フリーヘルプ』と出合い構想を抱いた。バス停よりもチャリティーショップの数が多いといわれる寄付先進国・イギリスも視察したところ、障がい者支援だけでなく女性支援、難病患者支援、生活困窮者支援など、目的ごとにチャリティーショップの形で支援の窓がたくさんあることに驚いた」と振り返る。

 「尼崎でもそんな寄付の入り口をたくさん作れたら、というのが狙いの一つ。もう一つは、障がい者たちの仕事の場をつくること。活動に参加する、ある車いすの男性が作業所でもらう給料は、月給3,000円という現実がある。リサイクルショップなら、店舗での接客だけでなく商品の仕分けや手入れなど、それぞれの個性を生かした働きができる。衣料品の大量廃棄という社会課題の解消にもつながる」と話す。

 ボランティアで店舗スタッフとして参加する安部玲子さんは「スーパーの中という立地もあって、買い物ついでに連日来てくれるお客さまもいる。マネキンのコーディネートも小まめに変え、商品の入れ替えもペースが速い。いつ来ても新しい発見をしてもらえるのでは」と笑顔を見せる。

 営業時間は11時~15時。日曜~火曜定休。

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