世界的指揮者の大植英次さんが9月24日、あましんアルカイックホール(尼崎市昭和通2、TEL 06-6487-0910)で市内の中学・高校吹奏楽部と公開レッスンコンサートを行う。
昨年の様子。中学生たちに「音楽は音じゃなく、魂をふくもの」と語る大植さん
若者の夢とチャレンジを応援する「尼崎市文化ビジョン」に基づいた取り組みの一環。同市の姉妹都市であるドイツ・アウクスブルク市との交流を支援する山岡記念財団(ヤンマー創立者の記念財団)と同市、同市教育委員会が共催する。2017年からスタートし、今回で2回目。
指揮者の大植さんはレナード・バーンスタインの助手を務めた経歴もあり、欧米各国の交響楽団で指揮者・音楽監督を歴任。2005年にはバイロイト音楽祭で日本人として初めて指揮し、世界の注目を集めた。現在、大阪フィルハーモニー交響楽団桂冠指揮者、ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー名誉指揮者。大植さんが大阪フィルの音楽監督に就任した時から尼崎の高校が「大植さんにレッスンしてほしい」とラブコールを送っており、「ドイツ音楽を通して音楽の素晴らしさを分かち合う」ための日独文化交流事業として同コンサートが実現した。
参加校は毎年異なり、今年は市立常陽中、園田東中、中央中、武庫東中の4中学校による合同吹奏楽部と、県大会や関西大会で多くの好成績を残している市立尼崎双星高吹奏楽部が出演する。大阪フィル交響楽団、関西フィル管弦楽団からも応援メンバーが参加する予定。
当日は、第1部で中学校合同吹奏楽部がヨハネス・ブラームスの「大学祝典序曲」、第2部で尼崎双星高吹奏楽部がリヒャルト・ワーグナーの「タンホイザー序曲」に大植さんと共に取り組む。
シティプロモーション事業担当の金子松美香さんは「大植さんの指導を通して、生徒たちは楽譜通りに演奏するだけでなく、その曲が書かれた時代背景や作曲者の意図、音符の間に潜む意味合いなどを学びながら、幅広い音楽性や表現力、豊かな音楽づくりを目指していく。今年出演する生徒たちは、昨年のコンサートの評判を聞いてこの日を心待ちにしており、練習にも一層熱が入っているようだ。レッスンを受けた生徒の中から、将来は音楽で世界に羽ばたき、活躍する子が出てくるかも。公開レッスンを見ていただける貴重な機会なので、一緒に楽曲の理解を深め、音楽の楽しさを分かち合ってもらえたら」と話す。
13時30分開場、14時開演。入場無料。