上坂部西公園(尼崎市東塚口町2、TEL06-6426-4022)温室内にある企画展示室で7月22日から、「夜咲く香る植物展」が開催される。
初登場の夜咲き性の熱帯スイレン。夜にどんな花を咲かせるのか、期待
「尼崎市都市緑化植物園」としての機能を有する同公園は、園芸相談の受付や講習・展示などを行う「緑の相談所」を備え、園内では280種類ほどの樹木を植栽するほか、花壇や竹林、芝生広場、水の広場などもある。
同展の展示会場となる温室には、熱帯性の花木や果樹、サボテン、多肉植物類が1000種類ほど並ぶ。その中から、夜行性の昆虫を誘引して花粉を送粉させるために、夜間に花を咲かせたり強い芳香を放ったりする植物を企画展示室に集結。夜の様子を見てもらおうと、通常は16時までのところ、期間限定で20時30分までオープンする。
2011年より開催して今年で6回目。約25種類が展示され、夜咲き性の熱帯スイレンが初登場する。期間中に花を見ることができるかどうかが見どころの一つで、運がよければ、ピンク、濃ピンク、白色の花を見られるという。
一日だけ花を咲かせるゲッカビジンやドラゴンフルーツにも注目が集まるという。尼崎緑化公園協会の田上義信さんは「日が暮れ始めて、辺りが暗くなってくると、開花が始まる。昨年は期間中にどちらも開花し、ゲッカビジンが開花していく過程に立ち会えた方もいる。日本に現在あるゲッカビジンの多くは、もともと1本の苗を挿し木で増やしたもので、開花時期は北国を除いておおむね日本中同一という傾向がある。開花に立ち会えたなら、日本中でも咲いているかもしれない。そんなことも思い浮かべてもらえたら」と話す。
そのほか、香水でおなじみのイランイランは昼間も芳香するが、夜間に強い芳香を出す。花がまるでホタルのように見えるホタルノキは昼間も咲いているが、夜間は葉を閉じるため、花がより際立つ。「昼と夜で、姿も香りも異なるので、比べるのも楽しみ方の一つ」と田上さん。
初日の7月22日には「夜の植物園ガイド」を実施。同園ボランティアグループ「グリーンヘルパー」のメンバーが案内する。予約不要、参加無料。19時45分に「緑の相談所」前に集合する。
田上さんは「普段は立ち入ることのできない夜の温室で、夜にしか見ることのできない植物の姿、香りを楽しんでほしい」と話す。
開催時間は10時~20時30分。入場無料。7月31日まで。