尼崎・東難波に7月1日、DIYパーツやリメーク家具のショップ「ガサキベース」(尼崎市東難波町5、TEL 06-6439-7874)が移転新装オープンした。
鉄や真ちゅう、銅などの素材感を生かしたDIYパーツ、ビンテージ加工塗料、廃材や古物をリメークしたオリジナル家具、雑貨などを扱う同店。オフィス引っ越し・家具施工を請け負う「クエスト」(潮江5)の一部門としてスタートしたが、独立して新店舗兼ショールームを立ち上げた。
同店を営む「番頭」の足立繁幸さんは島根県出身の36歳。インテリアデザインを学ぶものの理詰めの世界に納得できず、グラフィックデザイナー、引っ越し業などの職を経て「ものづくり」とものづくりをナビゲートする現職に至ったという。「原点は、大工だった祖父が祖母のために作った踏み台。高さも大きさも祖母を思って作られたもので、何十年も壊れず家にあった。既製品とは全く違う価値があると思った」と話す。
主力商品は、店に数多く並ぶDIYパーツではなく「自分」と足立さん。「こんなものが欲しい、というイメージだけ持ってきてもらえたら、素材選び、加工、塗料、作り方に至るまでアドバイスする。DIYは想像力のトレーニングでもある」と話す。「自分でやってもらって、ものづくりの価値を伝えたい。防災グッズを買い込むよりも、自分で火をおこせる方が子どもを守れるということを知ってもらえたら」と熱意を込める。
店舗の建物は、市内で90年以上続く材木店「吉田悦造商店」の製材工場をリノベーションしたもの。年数を経た鉄骨やさびたトタン屋根、古い工具などを店のトレードマークとして生かし、足立さんの世界観を伝える「作品」となっている。同材木店では今後、レザー製品工房やカフェなどもテナントとして誘致する予定で、ものづくりする人が集まる「KABUKIMONO VILLAGE」として展開する計画となっている。
営業時間は「10時開店、夜は気が済むまで」と足立さん。