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尼崎・すっぽん料理店「遠山」新装開店2周年 火災乗り越え

すっぽんの丸鍋

すっぽんの丸鍋

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 阪急塚口駅北側にある「すっぽん料理 遠山」(尼崎市塚口本町1、TEL 06-6421-1127)が9月8日、リニューアルオープンから2周年を迎える。

火災を免れた店の看板

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 同店は同駅近くにあった「永楽商店街」に店を構えていたが、2012年1月、同商店街の火災により焼失。店主の遠山智義さんは「比較的無事だった調理場から鍋や調理道具などは持ち出せたが、予備の鍋などを置いていた倉庫は全焼してしまった」と振り返る。

 しかし、すぐに「また同じ場所に店を」と気持ちを切り替え、再開へ向け奔走。火災から1年8カ月後、前店舗と同じ場所に同店を新装オープンした。店舗面積は30坪と以前より縮小したが、店内のデザインも以前と変わらぬ雰囲気になるよう心掛けた。「常連からも『前と同じだ』と言ってもらえる」と遠山さん。

 すっぽん料理はコース(4,000円~)で提供。来店客の6割は女性ということもあり、通常より少な目な量のコースにすっぽん酒、ウーロン茶、梅酒のいずれかが付く女性限定の「レディースコース」(6,000円)も用意。カウンター席限定の「雑炊セット」(1,500円)や、「さくら鍋コース」(5,000円)、魚介類中心の鍋が楽しめる「おまかせコース」(5,500円、価格は全て税別)などもそろえる。

 再開から5日後、先代である父親が亡くなったが、遠山さんはいつもと変わらず店を営業。「先代から店を継ぐとき、親の死に目に会えると思うな、何があってもお客さんを大切に」と言われたという。店にあった常連客の連絡先も全て焼失してしまったため、店の再開を知らせることができなかったが、「新しいホームページや店にのれんが出ているのを見て再開したことに気付き、また通ってくれるようになった人や、店がどうなるのかとちょこちょこ見に来てくれていた人もいた」という。

 遠山さんは「店を継いだとき何か新しいことをしなければとの思いもあったが、火災で店を失って同じ味を継続することがいかに難しく、大事なことかを知った」と話す。「以前の店から数えると今年で40年。この味をこれからも変わらず提供していけたら」とも。

 営業時間は17時~22時。

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