ベーカリーカフェ「パンと焼き菓子のお店Mimi」（伊丹市西台3）が3月7日、オープンした。

店舗外観

　阪急伊丹駅近くのカフェ「MiLDA Cafe（ミルダカフェ）」で、毎週月曜に間借り営業する同店。「MiLDA Cafe」では、開業などを目指す人を応援する取り組みを2018（平成30）年から展開しており、その一環で開業した。

　「MiLDA Cafe」店主の今村美千代さんは、自身の体調不良をきっかけに店の今後を考えた際、「役に立つ活動がしたい」と思い立ち、店内を製菓製造販売許可付きのレンタルキッチン・スペースとして貸し出し、カフェ開業やECサイト販売へ向けた「始めの一歩」を応援する取り組みを始めた。継続的に利用する人は多く、中には独立して店舗を構えた人もいるという。レンタルキッチンや開業サポートのほか、セミナー・ワークショップ向けのレンタルスペースも運営。「あなたのチャレンジを応援するよろず相談室 Second Room」を掲げ、幅広い支援を展開している。

　今村さんは「新型コロナ禍の出口がなかなか見つからない中、さらに『ビジネスの始めの一歩を応援したい』という思いが強くなった」と力を込める。取り組み開始当初に比べ、問い合わせ件数は増えたという。

　「パンと焼き菓子のお店Mimi」は、チョコやイチゴを使ったマフィン8～10種類、プレーン、チーズ、塩昆布などのベーグル5種類（以上200円～）、「塩バターパン」（190円）などを販売する。イートイン、テークアウトいずれも可能。店主の古川美穂さんは「ベーグルや塩パンには天然酵母を使っている。天然酵母のおいしさを知ってほしい」と話す。自宅で使うオーブンを店に持ち込むが、「MiLDA Cafe」に設置するガスオーブンも一緒に使うといい、「性質が違うので最初は苦戦したが、今は仲良く『いい距離感』になっている」と笑顔を見せる。

　同じく間借り営業として、昨年12月に「おひとりさまむけカフェ Myu'sRoom」もオープン。火曜・水曜・土曜限定営業で、原則1人客のみ利用可。メニューは、コーヒーか紅茶が付く「ベーグルプレート」（1,100円）、「シフォンケーキ」（600円）、各種ドリンク（630円～）など。フリードリンクプラン（60分、1,210円～）も用意する。店主のmyuさんは「パソコン作業や読書、絵画など好きに過ごしてほしい」と前置きしつつ、「気軽に話せる空間作りにも注力していきたい。愚痴はもちろん、ちょっと人に意見を聞きたい、自宅にいてふと思い立ったことを話したいなども歓迎。積極的にこちらから話し掛けるのではなく、基本のスタンスは『待ちの姿勢』。なんでも聞くので、一言だけでも気軽に話してもらえたら」と呼び掛ける。

　今村さんは「これまで1人でカフェを運営してきた経験からアドバイスすることもあるし、若い人と接することで新たな気付きを得ることもある。1人でやっているとほかのエッセンスが入ってきにくい。新たな気付きは自身の学びとなり、アドバイスできることも増えていく」と話す。「とにかく一度相談してほしい。とりあえず形にしてみることが大事。『実際と違った』『実はこれがやりたかったのかも』といった発見もあるはず」とも。

　営業時間は、「パンと焼き菓子のお店Mimi」＝12時～16時、「おひとりさまむけカフェ Myu'sRoom」＝9時～12時、「MiLDA Cafe」＝12時～21時（18時以降の利用は3日前までに要予約）。MiLDA Cafeは木曜定休。