NPO法人「月と風と」(尼崎市東園田町4)が9月10日、チャリティーショップ「ふくる」(上坂部3、コープ尼崎近松内)で新サービス「AI(あんた!いいやん!) コーディネート。車いす店員が顔写真から似合う服えらびまっせ」を期間限定で始めた。
利用客が顔写真やサイズ情報を同店へ送ると、店員がその人に似合う古着をコーディネートし、発送する。今年1月に「試運転」として期間限定で行った際は「どんな服が来るかドキドキ感がいい」と好評を博し、売り上げが倍増したという。
同店では障がい者が働いており、寄付で集まる服やアクセサリー、バッグなどのファッション用品を扱う。新型コロナウイルスの影響で対面販売が難しくなり来店客は減少、従業員の賃金確保も厳しさを増す中での新事業へのチャレンジとなった。同法人代表で理事長の清田仁之さんは「店に足を運ばなくても服を買えて、重い障がいのある人も服のコーディネートが可能で雇用に参加できる。古着の再活用でゴミを減らすことにもつながる」と話す。
サービス名について清田さんは「店では服やコーディネートについて『あんたそれいいやん』という言葉がよく交わされる。店員がお客さんから声を掛けられたり、お客さん同士でほめ合ったりする。それに尼崎という土地柄や、AI(人工知能)とは真逆の『手作業満載』のコーディネートサービスが合わさったらおもろいなと思い名付けた」と話す。
利用客側は顔写真やよく着るブランド、サイズなど必要な情報を送り料金を支払う。店側は入金確認後、店員が「あんたそれいいやん」と思う服をコーディネートして50日以内に送る。S・M・Lの3サイズ展開で、料金別に3種類あり、3,000円はトップス2点、5,000円は同4点、8,000円は同6点と雑貨(全て送料別)。全種類に「おまけ」が付き、店員の気分で「めっちゃ付く」場合もあるという。清田さんは「おしゃれ好きな車いすの店員4人が担当する。平均年齢28歳で、中には映画で主演を務めた経歴を持つスタッフも。服の売り上げは寄付になるので、何が来るのか分からないゲーム感覚でチャリティーを楽しんでもらえたら」と話す。
「ふくる」のは月曜・火曜・木曜・金曜営業。営業時間は10時~15時。「AIコーディネート」のサービス提供は10月10日まで。