「トミライ」(尼崎市金楽寺町1)、「中野製作所」(潮江5)が現在、ジェット風船を口で膨らまさずに飛ばすことができる商品の開発を進めている。
ネジ式の手押しポンプに取り付けた専用器具に、特殊なキャップを装着したジェット風船を差し込み、空気を注入する。「手押しポンプと一緒に陳列されるような、身近な商品になれば」と戸井さん
新型コロナ禍により中止が続く、阪神甲子園球場の名物「ジェット風船が飛ぶ光景」の復活を願い、銅製品の加工などを手がける「トミライ」社長の住本正弘さんが考案。樹脂加工などを手がける「中野製作所」が試作品を製作した。
今回開発したのは、手押しポンプに取り付ける専用器具と、ジェット風船に装着する特殊なキャップ。風船のキャップ部分に専用器具の先端を差し込み、ポンプを押して空気を入れ膨らまし、専用器具のレバーを引くと風船が発射される仕組みになっている。ポンプに付ける専用器具は、サッカーボールなどに空気を入れる市販の手押しポンプ(注入口がネジ式のもの)に取り付けが可能。口を付けず衛生的に、吹く力がなくても簡単にジェット風船を飛ばすことができる。
現在特許出願中で、風船を扱う企業や施設への協力呼びかけ、アイデアの周知活動など、商品化へ向けたさまざまな取り組みを展開中。阪神甲子園球場では引き続きジェット風船を飛ばす行為は禁止されているが、両社は「先を見据えた取り組み」として開発を進めているという。
中野製作所社長の戸井昌弘さんは「専用器具は市販のポンプに取り付けることができ、誰でも簡単に素早く空気を注入できる。ジェット風船を口で膨らますにはコツもいるので、なかなかうまくいかず困った経験のある方もいるはず。非接触の観点に限らず、シンプルに『風船を膨らませるのに一苦労している方』にも役立つと思う」と話す。
ポンプに取り付ける器具
問い合わせはトミライ(TEL 06-6489-1031)まで。