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尼崎に新型デイサービス施設 食事リハと運動リハを融合

食事を終えて談笑する利用者たち

食事を終えて談笑する利用者たち

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 尼崎・南武庫之荘にダイニング&リハステーション「稀(まれ)」(尼崎市南武庫之荘2、TEL 06-4950-0985)がオープンし2カ月がたった。

取材当日は節分のイベントメニューが用意されていた

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 同施設は、食事リハビリと運動リハビリの両面から利用者の生活の質向上を図るサービスで、運営は医療・介護福祉施設の開設支援や、関連機器のリース、販売などを行うナッセ(大阪市西区新町2)。同社は2014年3月、立花に理学療法士によるリハビリが特長のフィットネス型施設「スマート・ケア」(尼崎市立花町1)を開設。今回はさらに食事リハビリの要素も取り入れたモデル施設として新設した。

 「レストランに来たような感覚で、季節を味わってほしい」との考えから、食事は栄養面への配慮に加え、雰囲気、味覚、外観にこだわり、オードブル、メーン、デザートとコース料理のように進む。食事前には「口腔運動」を必ず行い、口腔ケアも随時行うなど、利用者が食事を楽しみながら嚥下(えんげ)機能向上や障害防止に取り組める仕組みとなっている。利用者の女性は「ここはとてもおいしい、食事が楽しみになった」「ホテルみたいな雰囲気がいい」と笑顔を見せる。

 同施設代表でナッセ経営戦略室室長の瀬下裕美さんは「肺がん末期の母を自宅で介護していた時、食べさせるためにとろみをつけたり、細かく刻んだりと工夫していた。その経験から『食事リハビリ』の重要さに気付いた。母が生きていたらこんな風にしてあげたかったという思いを利用者に置き換え、ここをオープンした」と話す。

 運動リハビリでは、専属の理学療法士が常駐して利用者の状態を分析し、オーダーメードのリハビリメニューを作成。グループ別、また個別にトレーニングを指導する。運動能力やリハビリ効果の測定、分析には最先端の訓練機器「デジタルミラー」を使い、正確なデータに基づいて訓練を行う。食事や運動の後はアロマオイルを使ったハンドマッサージ、大浴場での入浴でリラクセーションを提供する。

 瀬下さんは「おもてなしを追求した施設がデイサービスの基準となっていくことを願っている。全国の高齢者に満足してもらえるような世の中になれば」と話す。

 営業時間は、午前プログラム=8時30分~11時40分、午後プログラム=11時50分~17時。日曜、年末年始休業。定員は各プログラム25人。

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