尼崎市は9月8日、地球温暖化対策につながる行動に対し地域通貨ポイントを付与する「地域通貨を活用したCOOL CHOICE(クールチョイス)推進事業」を開始した。
「COOL CHOICE」は、日本政府が推進する地球温暖化対策につながる「賢い選択」を促す国民運動。尼崎市は昨年春に市長による「COOL CHOICE宣言」を行い、オリジナルキャラクターの制作や啓発ポスターの掲示、市内で開催されるイベントへのブース出展などCOOL CHOICEを広めるさまざまな取り組みを進めてきた。
同事業は、具体的な省エネ行動を市民へ促そうと立ち上げた地域通貨プロジェクト。低炭素型住宅を市内に普及させることを目的に、新築・改築の際にCO2の排出量削減などにつながる設備を導入した家庭に補助金を交付する「尼崎版スマートハウス普及促進事業」と共に、今年策定した「尼崎市地球温暖化対策推進計画」の2大事業として展開する。
環境創造課の上平裕子さんは「JR塚口駅前再開発地域『ZUTTOCITY(ズットシティー)』を中心にすでに運用されている、近隣商店街での買い物や省エネに関する行動などに応じてポイントを付与する地域通貨『まいポ』で、省エネと地域活性化について一定の効果を得られたことから、今回規模を拡大させ事業を展開することになった」と話す。
COOL CHOICEに関する行動を「空調家電を『統一省エネルギーラベル』で星5つの評価を受ける製品に買い換える」「冷蔵庫を同条件の製品に買い換える」「バス通勤の定期券を半年分新規購入」「環境学習・イベントへの参加」の4種類に分け、それぞれの行動で削減された「CO2見込み削減量」に応じてまいポポイントがたまる仕組み。たまったポイントは「1ポイント=1円」で市内加盟店などで使用できる。
同課の小島寿美さんは「まいポの加盟店は地元商店街などの小売店がメイン。お店の良さを知ってもらってさらなる地域活性化へつなげたい」と話す。「CO2の削減量で地域通貨ポイントを付与するのは全国でも珍しい取り組み。ライフスタイルに応じたさまざまな選択の中に地球温暖化防止への視点を取り入れて『クールチョイス』してもらえたら」とも。
問い合わせは市環境創造課(TEL 06-6489-6301)まで。