カレーイベント「カリー寺」が7月28日、尼崎の「西正寺(さいしょうじ)」(尼崎市上坂部3)で開催される。
歴史ある寺を会場に、カレーを食べながら音楽やトーク、ワークショップなどのコンテンツを楽しむ同イベントは2016(平成28)年にスタートし、今年で4年目。前回は約600人が来場し、江戸時代から続く西正寺史上、2番目に多く人が集まるイベントになっているという。1番目は明治時代の「打ちこわし」の時。
カレーブースには尼崎や近隣エリアから8店が出店。尼崎発スパイスカリーを目指す武庫之荘の「ROGSPA(ロクパ)」、ネパール料理を媒体にアート活動する塚口の「Art & Nepal(アートアンドネパール)」、和風だしなどを使った個性派カレーを打ち出すJR尼崎の「yaggiしょくどう」のほか、神戸からは日本カレーとインドカレーを融合させた「マンドリルカレー」、地元野菜を使った「六甲山系ピカソ」などが参加する。参加費の500円を払ってご飯・トレー・スプーンを受け取り、各店でカレー(300円~)を購入する。異なる店のカレーを「合いがけ」することもできる。
西正寺本堂ではトークイベントやコンサートを展開。ネパール民族音楽「バンチャ・パリワール」とネパールダンサーのコラボステージ、手話でダンスやコントを見せるエンターテインメント集団「oioi(おいおい)」のパフォーマンスのほか、社会的な取り組みが注目を集める僧侶の秋田光軌さんと松島靖朗さんをゲストに、西正寺住職の中平了悟さんが「お寺と僧侶の今」と題して対談を行う。
第2会場の「ツムグバ」では、夏野菜カレーやオリジナルブレンドコーヒー作りのワークショップを行うほか、若手女性僧侶の毛利浄香さんと唐溪悦子さんが女性僧侶ならではの「あるある」や将来のビジョンを語り合う生トークを繰り広げる。授乳やおむつ替えができるベビーテント「出張あまぴっと」も用意する。
中平さんは「カリー寺をやってきて印象的だったのは、打ち上げで知り合ったメンバーが翌日に別の場所でパーティーを開いていたこと。アイデアや思い付きがどんどん膨らんで、すぐに実行する人たちが集まり、可能性やポジティブな思いに満ちた場所になっている。周辺の店や施設も一緒に楽しんでくれる。カリー寺を訪れた人には、これらの店や地域の魅力も発見してほしい」と話す。
実行委員の藤本遼さんは「今回は日本のトップランナーとも言える活動をしている仏教者たちが対談に参加してくれることになった。『カリー寺』レトルトカレーのお披露目もあるので楽しみにしてほしい。東京、福岡、広島と、全国的な広がりになってきたカリー寺。もっと仲間を広げたいので、関心のある寺院関係の方は気軽に問い合わせを」と呼び掛ける。
開催時間は11時~16時30分。入場無料。カレーとワークショップは有料。