尼崎市が募集している「影の尼崎観光特使」が1月10日、7000人を突破した。
原作「落第忍者乱太郎」シリーズや関連グッズなどが並ぶ特設コーナー
市では交流人口の増加を目的に、市役所北館4階の市シティプロモーション事業担当内に設ける「忍たま乱太郎特設コーナー」で出席簿に名前などを登録すれば尼崎をPRする任務を担う「影の尼崎観光特使」に認定するという取り組みを2013年から行っている。
「忍たま乱太郎」は、尼崎市出身の漫画作家・尼子騒兵衛さんの作品「落第忍者乱太郎」シリーズを原作とするテレビアニメ。市の地名が付いたキャラクターが数多く登場することから、バス停や駅、道路標識などキャラクターと同じ地名のスポットを巡る観光客が絶えず、地域活性化に貢献している。
登録するともらえる記念グッズや、市役所の廊下に貼られたファンアートを目当てに特設コーナーを訪れる人は途切れることなく、登録後5回訪れる度に「進級」し計30回訪れると認定される「卒業生」は、現在23人誕生している。担当の金子松美香さんは「取り組みを始めて5年たつが、市役所なので平日のみの対応にもかかわらず男女関係なく幅広い年代の新規登録者がいまだ絶えないことはすごいと思う」と話す。
認定「7000忍(にん)目」となったのは、「尼崎市役所へ来ると地名巡りのマップがもらえる」と聞いて東京から訪れたという宇都宮つきさん。セレモニーでは「7千忍突破」と書かれたくす玉が割られ、数字にちなみ作中に登場するキャラクター「七(なな)松小平太」「立花仙(せん)蔵」がデザインされた缶バッジやステッカーなど多数の記念品が贈られた。
金子松さんは「『推しキャラ』が七松や立花ではなく尼崎の地名が付いていないキャラクターだったが、記念品のバッグを手に次の日も来訪していただいた。喜んでもらえたのでは」と笑顔を見せる。「今後は何度訪れても楽しめる仕掛けを用意していきたい」とも。