尼崎市北部の武庫川髭(ひげ)の渡しコスモス園のコスモスが見頃を迎えた。
江戸時代に武庫川を越える西国街道(さいごくかいどう)の渡し場があり、ヒゲを生やした老人が営む茶屋があったことから「髭の渡し」と呼ばれる河川敷。一時はゴミの不法投棄などで荒れ果てていたが、地元住民のボランティアグループ「髭の渡し花咲き会」が中心となってコスモス園としての整備を進め、現在では秋の花見に多くの人が訪れる名所となっている。
8月26日に行われた「種まきイベント」には、約200人が参加。約1万3000平方メートルの園内に550万本分のコスモスの種をまいた。今夏は大型台風が度重なり、同園でも強風や増水による被害が懸念されたが、幸い大きな影響もなく花は順調に生育。10月初旬に開花を迎え、現在ほぼ満開の見頃を迎えている。
24日には、平日午後にもかかわらず多くの人が訪れており、色とりどりのコスモスが風に揺れる様子に見入っていた。黄色い花のコスモス「オレンジフレアー」の花畑では、雲間から西日が差し込むと一面が黄金色に輝き始め、人々から歓声が上がった。
見頃は来週にかけて続く予想となっている。入場無料。