尼崎の阪急武庫之荘駅近くに、焼き鳥店「焼鳥 谷口」(尼崎市南武庫之荘3、TEL 06-6436-1194)がオープンして3カ月がたった。
店舗面積は8坪、席数はカウンター9席のみ。全席禁煙。店主の谷口祐太さん(34)は東京・三鷹市出身。17歳の頃、バイトで勤務した飲食店のマスターの人柄に影響を受け、一時は運送会社に就職するものの再び飲食業の道へ戻った。縁あって大阪の焼き鳥店で働くことになり、居住地として選んだ武庫之荘のまちが気に入り、「ここで家族と暮らそう。自分の店をやろう」と決意したという。
店の看板、のれん、インテリアは白を基調とした和風で、白木のカウンターで調理場を囲い、静かで落ち着いた雰囲気を演出する。「武庫之荘は焼き鳥店の激戦区だが、その店らしいこだわりがあれば差別化できる。ここでは、手間暇惜しまず細部まで気配りした料理をじっくり味わってもらえたら」と谷口さん。
谷口さんは丹波などから取り寄せた地鶏を自らさばくほか、せせり肉をらせん状に巻くなど、串の打ち方にも工夫を加える。「通常は火が通りやすいように平たく、長く刺すところを、あえて厚みを持たせることでうま味と肉汁を閉じ込めることができる。時間をかけてもおいしく食べてもらいたい。塩は焼く前と後で種類を分け、舌に載せた時とかみしめた時、それぞれの味が引き立つようにしている」と谷口さん。
メニューは、「せせり」(200円)、「つくね」(220円)、「手羽先」(250円)、「砂肝」「皮」「心」「肝」「ぼんちり」「なんこつ」(以上170円)などの串焼きのほか、「きんかん卵しょうゆ漬け」(350円)、「地鶏ももたたき」「地鶏むねわさび」(以上1,000円)などの一品料理、「焼きおにぎり」(300円)や「親子丼」(800円)などのご飯もの、「ジャンボマッシュルーム肉詰め」(650円)、「丸ごと玉ねぎ白トリュフオイル」(450円)などの野菜料理をそろえる。「おまかせコース」(3,000円)も用意する。
ドリンクメニューは日本酒に重点を置き、「焼き鳥に合う『酸の利いた』味わいのものを中心に選んだ」と谷口さん。「無ろ過純米原酒 小笹屋竹鶴」(800円)、「純米超辛口 宝剣」(630円)、ワインのような風味の「仙禽 ナチュール キャトル」(1,200円)などをそろえる。ビール、焼酎、チューハイ、果実酒なども各種用意する。価格は全て税別。
谷口さんは「休みの日も焼き鳥店を食べ歩くほど、焼き鳥が好き。この店も『自分が客だったら、こんな店が欲しい』と思うことを実現させたい。その結果、ここを気に入ってくれるお客さまが増えたらうれしい」と笑顔を見せる。
営業時間は18時~23時(土曜・日曜・祝日は17時~)。火曜定休。