阪神尼崎の中央商店街にあるキムチと韓国食材の店「福南商店」(尼崎市神田中通4、TEL 06-6413-8880)が6月1日、夏限定「水キムチ」の販売をスタートした。
店主の森山大新さんは、生まれも育ちも尼崎。35年前、父の佑石さんが露店で始めたキムチ専門店を受け継ぎ、2014年に尼崎中央商店街にある現在の店舗を構えた。
同店の特長は、森山さんの家族のルーツがある韓国・慶尚南道(キョンサンナムド)に伝わる魚介のダシを利かせた濃い味わいのキムチ。森山さんは伝統の味をベースに独自の手法を加え、通常使う生の魚介ではなく干しダラ、干しエビ、利尻昆布をダシにして塩分を低く抑えたオリジナルのヤンニョム(漬けダレ)を考案。これを使った「スローキムチ」はゆっくり発酵が進み、野菜本来の乳酸菌が醸し出すうま味を長く味わえるという。
看板商品の白菜の「スローキムチ」(100グラム100円~)は一日に150キロ仕込むという。他に大根、エゴマ葉、ネギ、トマト、セロリ、小松菜、らっきょう、キュウリなどのキムチや、ナムル各種、キンパ(巻きずし)やチャプチェなどの一品料理もそろえる。
夏の定番となっている「水キムチ」(800グラム500円)は、6月から9月末までの限定品。米、天然水、果物で作るスープに白菜などの野菜とクコの実、鷹ノ爪を漬け込み、冷たくしてスープと共に食べるキムチ。森山さんは「韓国では通年出ているが、ここでは夏に特に人気なので夏限定にした。暑い日には半分凍らせてシャーベット状にしてもおいしいし、冷麺のスープにもお薦め。二日酔いの時にこれを飲むとさっぱりする」と話す。
「キムチの良いところは、体の中から元気にしてくれること。50歳の自分でもこんなに肌がきれいでいられる」と森山さんはマスクを外して笑顔を見せる。「買ってすぐに食べても良いが、1週間~10日冷蔵庫で寝かせて乳酸菌が増えた頃、キムチが真の実力を発揮し始める」とも。
営業時間は10時~19時。