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阪神尼崎の駅前に海外有名アーティストが描いたシャッターアートが出現

「桜里」シェフの厚地貴徳さん(左)、ベン・アインさん(中)、店主の田村千夏さん(右)

「桜里」シェフの厚地貴徳さん(左)、ベン・アインさん(中)、店主の田村千夏さん(右)

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 阪神・尼崎駅南側にある「茶カフェ&ダイニング桜里(おうり)」(尼崎市御園町54、06-4869-4108)のシャッターに12月9日、色鮮やかな「シャッターアート」が完成した。

完成したシャッターアート

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 描いたのはロンドンを拠点に活動しているベン・アインさん。シャッターや壁にカラフルな色でアルファベットを描くアーティストで、「ルイ・ヴィトン」とのコラボや、英国のキャメロン首相が米国のオバマ大統領へ彼の作品を贈ったことが話題になるなど、世界中で活躍している。日本でのマネジメントを担当している山村憲市さんは旅行中にベンさんと出会い、日本でも描いてみたいと言うので、「カンバス(シャッター)を用意するから日本に来なよ」と声をかけたことがきっかけで、2007年から一緒に日本で活動している。

 店主の田村千夏さんは「O・U・R・I(おうり)」と描いてほしいとだけ伝え、あとはベンさんに任せた。ベンさんは多数のスプレーノズルを使い分け、下書きせず迷いなくスプレーを走らせた。マネジャーの山村さんと、ペンアートで活躍しているマサゴンさんがアシスタントに加わり、約2時間30分で計4面のシャッターに「サーカスフォント」と呼ばれる書体で「O・U・R・I」と描いた。 店主の田村さんは事前にベンさんの作風について調べたそうで、「想像どおりの作品になった」と大満足。「これにあわせて店の内装も変えたいくらい」とも。

 制作中、普段あまり見る機会のない光景に、通行人は驚いた様子で足を止めていた。学生からは「すごい」と声が上がり、「落書きして大丈夫?」と心配そうに見つめる人や、「やわらかい色合いに心が癒やされる」と感心する人など反応はさまざま。

 作品を描き終え、「自分の仕事をしただけ。楽しかったよ」とベンさん。この日はスプレー缶が吹き飛んでしまうほどの強風にもかかわらず、「2月の寒いニューヨークでコートを4枚着て描いたこともある。今回はあまり寒くなかった。それよりもパレスチナで作業中に兵士に銃を向けられた時のほうが大変だった」と笑顔を見せる。

 ベンさんが手掛けた「シャッターアート」が見られるのは店が閉まる深夜と早朝だけ。店主の田村さんは「(4面あるシャッターの内)1カ所だけ常に閉めておこうかな」と目を細める。

 営業時間は10時30分~24時(ラストオーダー23時)。

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