尼崎・杭瀬の杭瀬中市場に同市場で調達した食材で作る料理を提供する「いちば食堂」(尼崎市杭瀬本町1、TEL 06-4868-2565)がオープンして3カ月がたった。
9月1日にオープンした同店。席数は30席。店主は同市場で13年にわたり総菜店「もっこす亭」を営んでいる石原和明さん(49)。近年次々とシャッターが閉まり、人通りも減りつつあった同市場に活気を呼び戻そうと、自身の総菜店隣の空き店舗に開いた。
店内で提供するコメやみそ汁のみそ、豆腐、鶏肉、果物、うどんの麺も全て市場内の店から仕入れる。一番人気の「お造り定食」(780円)は、注文が入る度びに向かいの鮮魚店から仕入れる。ほかに「空揚げ定食」「煮魚定食」「えびフライ定食」「生姜焼き定食」(以上680円)、「天ぷらうどん」「やきそば定食」(以上580円)、サラダ店直送の「魔法のポテサラランチ」(500円)などバリエーションも豊富だ。
以前から市場利用客からの「トイレや休憩所が欲しい」という要望に応え、食事を注文しなくても自由に休憩できるよう店内を開放。お年寄りや買い物帰りの人が集まり、「落ち着く場所ができた」と好評で、地域のコミュニケーションスペースにもなっている。
「食堂を始めてから食材調達のため店舗を頻繁に行き来するようになり、よく走るようになった。急な注文も市場の仲間が快く協力してくれるのでうれしい」と石原さん。「総菜店と食堂をかけ持っているので忙しく大変だが、今後も市場に人が集まるよう活動を続けたい。新たに店を開店したいという人も応援していけたら」とも。
営業時間は10時~15時。木曜定休。