尼崎市のベイコム総合体育館(尼崎市西長洲町1)で1月9日、「成人の日のつどい」が行われ、8年前に「20歳の自分」へ宛てた手紙が新成人へ返却された。
同市内の会社経営者らでつくる「蝌蚪(かと)の会」が、小学校卒業時に児童から預かった手紙を成人式の会場で本人に直接手渡し、当時を振り返ってもらおうと企画したもの。2008年にスタートし、2回目の「返却」を迎えた今年は895通の手紙が返却された。
式典終了後、会場に設けた専用ブースには「手紙引換券」となる案内状を手にした新成人が列を作り、「12歳の自分」との再会を果たした。手紙を受け取った平良優香さんは「尼崎が平和な街になっていたらいいなという願望や『相変わらずアホなんかな?』と自分に問い掛ける内容だった。当時を振り返ることができる面白い取り組みだと思う」と笑顔で話していた。
同会代表の川口徹さんは「手紙を受け取った新成人が喜んでくれてとてもうれしかった。ゆくゆくは全ての小学校に参加してもらい、卒業生全員に手紙が返却できるよう事業を続けていきたい」と意気込む。