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尼崎ピッコロシアターが県内中学生招待 演劇に親しむきっかけに

舞台を見つめる多田中学の生徒たち

舞台を見つめる多田中学の生徒たち

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 兵庫県立尼崎青少年創造劇場ピッコロシアター(尼崎市南塚口町3、TEL 06-6426-1940)大ホールで6月9日、川西市立多田中学校の生徒が招待され、演劇を鑑賞した。

「東男迷都路」の開幕シーン

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 県内の中学生を対象に演劇鑑賞体験を提供する「わくわくステージ」の初日、同校の3年生約300人が大型バス8台を連ねて訪れた。開演前の客席は緊張感で静まり返っていたが、客席の後方から役者たちがにぎやかに楽器を奏でながら突然登場し、音楽と踊りで舞台が始まると、生徒たちは身を乗り出して劇を鑑賞した。

 演目は「東男迷都路(あずまおとこまようみやこじ)」で、シェイクスピア喜劇「ヴェローナの2人の紳士」を原作に、シェイクスピア研究第一人者である京都大学名誉教授の喜志哲雄さんが江戸を舞台に翻案した作品。英古典と江戸時代、現代がユーモラスに入り交じり、友情、恋、裏切り、結婚と波乱万丈なストーリーが展開された。

 上演後は、舞台監督の鈴木田竜二さん、演出の孫高宏さん、コミカルな演技を披露した俳優の吉村祐樹さんが舞台に登場し、作品や舞台演出について解説した。

 劇を見終えた生徒たちは「初めての体験。迫力があった。秋の学校行事で演劇をやる予定なので、発声や舞台演出のやり方など、勉強になった」「宝塚歌劇はよく見に行く。シェイクスピアは読んだことがあるが今回の作品は人物関係が複雑で、恋愛テーマに集中していて驚いた」などと話していた。

 同劇場館長の大鳥裕二さんは「『わくわくステージ』も7年目。参加希望校は増え続けており、本年度は秋の公演を含め約6000人の中学生を招待する予定。演劇鑑賞は初めてという生徒が多く、幕が上がると空気が変わる様子がわかる。将来の演劇ファンを増やせたら」と期待を寄せる。

 「わくわくステージ」は6月17日までの期間中、全10公演を予定。「東男迷都路」の一般公演は6月14日まで。チケットは全席指定、一般=3,500円、大学・専門学校生=2,500円、高校生以下=2,000円。申し込みは同劇場まで。

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