あまがさきキューズモール(尼崎市潮江1)2階にある菜園「キューズファーム」で6月11日、尼崎の伝統野菜「尼いも」の植え付け体験が行われた。
江戸時代後期から昭和初期まで尼崎臨海部で栽培されていたサツマイモ「尼いも」は、度重なる水害により一度絶滅した「幻の伝統野菜」。20年ほど前から市民グループらにより復活・普及へ向けた取り組みが進んでいる。キューズファームでも尼いもの歴史や味を知ってもらう機会を創出しようと、子ども向けの植え付け体験会を企画した。
当日は、1部・2部合わせて約30人の子どもたちとその保護者らが参加。始めに尼いもの歴史や育て方、コンパニオンプランツ「赤シソ」に関するレクチャーなどを受け、ファームへ移動し苗の植え付けを行った。1部・2部の間には、餌やり体験ができる「ヤギとの触れ合いコーナー」も実施。子どもたちから「かわいい」「フワフワだ」と大きな歓声が上がっていた。
保護者からは、「勉強になった」「希少な体験ができた」「こんな場所に畑があるなんて知らなかった。今後は定期的に苗の様子を見に来たい」などの声が聞かれた。イベント担当者は「皆さんわいわいと楽しんでいる様子だった。多くの方に尼いもとキューズファームを知ってもらう機会になったのでは」と話す。