尼崎市立文化財収蔵庫(尼崎市南城内10、TEL 06-6489-9801)で5月23日から、「女性のくらし -装いとくらしの近代化-」展が開催される。
女医、店員などの職業を経て、奥様で「上り」となる明治時代のすごろく
江戸時代から戦後間もないころまでの女性の暮らしの移り変わりを、化粧道具や錦絵、人生すごろく、雑誌、絵はがき、写真など約80点の資料で紹介する同展。服装や髪形といったファッションの変遷だけでなく、職業観や男女平等への歩みなど、女性の生き方やライフスタイルがどのように近代化していったかをたどる。
会場は1938(昭和13)年、尼崎市立高等女学校の校舎として建築され、戦前の尼崎の女子教育を担っていた歴史的な建造物。以前、「ALWAYS三丁目の夕日'64」のロケ地にもなり、2009年から市の埋蔵文化財や歴史資料を集約した文化財収蔵庫になっている。
会期中は学芸員による展示解説のほか、伏谷優子学芸員による講座「女性のくらしと近代化」、ワークショップ「人生双六で巡る明治・大正の女性のくらし」などのイベントも予定。
「明治末から昭和初期にかけ、尼崎では大規模紡績工場で大勢の女子労働者『女工(女性工員)』が、ダンスホールでは最新の洋装で『ダンサー』が働いた。紡績業の街を支え、モダニズムを象徴するモダンガールであった彼女たちの姿もぜひ知ってほしい」と伏谷学芸員。
開館は9時~17時30分。月曜休館。入場無料。7月5日まで。