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尼崎市立歴史博物館で2つの企画展 「中世の武者」と「尼いも」の歴史たどる

秦武文の活躍が描かれた扇面画「新曲図扇面」

秦武文の活躍が描かれた扇面画「新曲図扇面」

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 尼崎市立歴史博物館(尼崎市南城内、TEL 06-6489-9801)で現在、第2回企画展「中世尼崎の武者伝説/尼いも復活物語」が開催されている。

展示の様子

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 尼崎市立歴史博物館は2020年10月に開館。尼崎の原始・古代から現代の歴史資料を収蔵し、その数は約2万7000点に上る。同企画展は4月24日に始まり、新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休館となっていたが、5月12日より再開された。

 「中世尼崎の武者伝説」は、尼崎ゆかりの武者である源義経、秦武文、豊臣秀吉がテーマ。瀬戸内海有数の港湾都市・尼崎にも戦乱の影響が及んだという平安時代後期から戦国時代ごろまでの中世、戦乱に関連して足跡を残した3人の伝説を取り上げる。市指定文化財で、秦武文の活躍を描いた扇面画「新曲図扇面」をはじめ、古記録やびょうぶ絵、錦絵といった絵画作品など約70点の収蔵資料を通して歴史を振り返る。6月6日・20日の13時30分~14時30分、展示会場で担当学芸員による解説も予定。

 企画担当の楞野(かどの)一裕さんは、「鮮やかな色彩で描かれている絵画作品の美しさを堪能してもらうとともに、今ではあまり知られなくなってしまった尼崎の武者の伝説と、中世尼崎に及んだ戦乱の歴史を再発見してほしい」と話す。

 「尼いも復活物語」では、尼崎名産のサツマイモ「尼いも」の歴史や復活の道のりを紹介。「尼いも」は、江戸時代後期から尼崎の臨海部で育てられていたが、1950(昭和25)年ごろの度重なる水害により栽培が途絶えていた幻の伝統野菜。これを復活させようとの声が上がり、2001(平成13)年に尼いもの復活・普及を目指す市民グループ「尼いもクラブ」が結成され、さまざまな取り組みを展開している。

 今回の企画展では、同クラブ設立20周年を記念し、尼いもの歴史や特徴、復活の経緯、復活後の普及活動などを写真やパネル展示を通して紹介する。結成時の活動の映像と制作した人形劇「尼いもタイムスリップ」の常時上映も行う。

 企画担当の桃谷和則さんは「尼いもを復活させたい、もう一度食べてみたいというたくさんの熱い思いを受けて尼いもが復活した。20年たった今では、尼いもの焼酎やつるのつくだ煮などの商品も販売されている。復活への熱き情熱の物語を知ってほしい」と思いを語る。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。観覧無料。月曜休館(8月9日は開館、翌10日休館)。「中世尼崎の武者伝説」は6月27日まで、「尼いも復活物語」は9月5日まで(新型コロナウイルス感染状況により変更の可能性あり)。

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