「裸体」のボーカル・ギター「ペーター」、ブックオフ主任と2つの顔を持つ長見さん。「尼崎は、つい『まいど』と声をかけてしまうほど気さくなお客さまが多い。とても住みやすい街だと思う」と話す
「ブックオフ スーパーバザー171号尼崎西昆陽店」で主任を務める長見祐輔さんが所属するロックバンド「裸体」のアルバムが現在、全国106店舗のブックオフおよびブックオフ公式オンラインストアで販売されている。
「ブックオフグループホールディングス」(神奈川県)の子会社「ブックオフコーポレーション」が取り組む「ブックリエータースタートプロジェクト」の第1弾として10月15日に発売。社員が所属するグループのCDアルバムを全国規模で販売することは、ブックオフ初の試みだという。
販売する初のフルアルバム「裸体」ジャケット
同社は昨年10月、さまざまなアイデアを従業員から募集する社内企画を実施。集まった900件以上のアイデアから投票を経て、廃棄商品の活用を考える「D商品活用」、地域活性化につながる取り組みを展開する「地域支援」、従業員の創作活動を支援する「クリエーター支援」の3つを選定した。「クリエーター支援」に焦点を当て今年7月に始動した「ブックリエータースタートプロジェクト」は、働きながら創作活動に励む従業員を全面的に支援するもので、現在第2弾、第3弾へ向けたクリエーターやアーティストの発掘、海外に出店予定の店舗で活用するトラックにイラストを描くプロジェクトなども進行しているという。
「裸体」は4人組ロックバンド。メンバー全員がそれぞれ別の仕事をしながら全国で精力的にライブ活動を行っており、「フジロックフェスティバル」や「コヤブソニック」など大規模な音楽フェスへの出演経験も持つ。ブックオフ広報担当によると、長見さんは社内でも知名度が高い存在であり、長見さんも以前からアルバム制作を視野に「会社とコラボできるような面白い試みをやってみたい」とのアイデアを会社へ寄せていたため、「プロジェクト第1弾」としてアルバム販売に至ったという。「発売が決まり素直にうれしかった」と長見さん。「就職で音楽活動を辞めたり、周囲の声から『メジャーにならなければ』とのプレッシャーに耐えたりと、音楽活動継続にはさまざまな事情がある。仕事をしながら活動を続け、会社と一緒にこういった取り組みを展開することで、双方の活性化につながれば」と期待を込める。
「裸体」は、「ペーター」としてボーカルとギターを担当する長見さん、るんるん(ドラム・コーラス)、ハツカワカズヤ(ベース・コーラス)、溝渕翔平(ギター・コーラス)の4人組
「裸体」アーティスト写真
連動企画として、デジタルサイネージを設置する店舗でミュージックビデオを流すほか、メンバー4人が選ぶ「オススメ作品紹介」、長見さんによる販売告知店内アナウンスなどを展開。購入者特典として、尼崎西昆陽店で撮影したミュージックビデオが視聴できるQRコードの発行も行う。特典のミュージックビデオは、メンバー全員がブックオフスタッフに扮し、陳列など店舗業務を行う様子を盛り込んだ「ストーリー仕立て」になっており、ブックオフ広報担当も「素晴らしい仕上がり」と太鼓判を押す。
購入者特典ミュージックビデオの一コマ。閉店後に楽器を搬入して撮影を行ったという
アルバムは全13曲、価格は2,800円(税別)。ブックオフ一部店舗(106店舗)、ブックオフ公式オンラインストアで販売する。100枚限定のアナログレコード(3,800円、税別)もあり、一部ブックオフ店舗、一般小売店などで販売している。
ビデオを撮影したギター売り場の前に立つ長見さん。普段店舗では本などを担当しているが、楽器エリアスタッフ不在の場合は、購入者へのアドバイスなども行うという