いまだ感染拡大がやまない新型コロナウイルスは、子ども食堂の運営にも大きな影響を与えています。関係者の方は、三密、特に会食の感染リスクが高いと言われており、子どもたちの安心安全を最優先する限りは、本来の形で開催できないもどかしさや葛藤を感じておられるでしょう。
むこたん2019年9月号で取材させていただいた子ども食堂「めぐみキッズ」の現状を取材しました。(※この記事は2020年11月13日取材時の内容のものです)
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、集まって一緒に食卓を囲む形でのめぐみキッズは2020年2月14日以来できない状態だそうです。
緊急事態宣言中はご連絡をいただいた方への個別対応や食料品の配布、学校再開後からは、第2、4金曜日の17時~18時までめぐみ館の玄関先にて、皆様からいただいた食材を生かしたお弁当、フードバンクさん、尼崎子ども食堂ネットワークさんからの食料品を配布するという形で開催されています。
毎回40食用意し、開始後20分ほどでなくなり、終了しています。
学校行事の縮小、中止。マスクの着用義務。遅れを取り戻すべく進んでいく学習。
当たり前だった生活が当たり前でなくなり、いろんなことを我慢しながら過ごしている子どもたちですが、頑張って元気な顔を見せにきてくれています。
スタッフの皆さんは「本当はみんなで思いっきり触れ合って、遊んで、勉強も一緒にしたい。」という気持ちを抑えながら、お弁当を渡しながら、言葉を交わし、子どもたちにも励まされているそうです。
コロナの影響による失業や賃金カット、休校による学習の遅れなど、以前より寄り添いが必要な方が増えてきていると思われます。
形は変わっても、お弁当に「たくさんの子どもたちやご家庭が笑顔になり、元気に過ごしていけますように。」「『私は愛されている、尊い存在なんだ』という思いを子どもたちが成長しても抱き続けてほしい」という祈りを込めて、活動を続けておられるのですね。
コロナ禍においても子ども食堂に変わらず食材やお心遣いを届けてくださる皆様、ご理解くださりご協力や見守りをしてくださっている地域の皆様、ありがとうございます。
コロナウイルスが終息し、これからも長く活動を続けられますように。
読者の皆様におかれましても、必要な方にお知らせしてくださると幸いです。
取材・文 森脇結加里
※当記事は武庫広報誌「むこたん」とのタイアップ企画です。