プレスリリース

“気候変動の緩和に貢献する先駆的取組”「環(めぐる)プロジェクト」が令和7年度「気候変動アクション環境大臣表彰」にて大賞を受賞!!

リリース発行企業:株式会社 神戸新聞社

情報提供:

地エネと環境の地域デザイン協議会(事務局=株式会社神戸新聞社)では、地域の資源循環による持続可能なモノづくり「環(めぐる)プロジェクト」に取り組んでいます。気候変動の緩和に貢献する同プロジェクトの活動と、母体組織である同協議会の功績が認められ、環境省主催令和7年度「気候変動アクション環境大臣表彰」の【先進導入・積極実践部門緩和分野】において、最高位である「気候変動アクション大賞」を受賞しました。


7銘柄の「地エネの酒 環(めぐる)」

◎「気候変動アクション大賞」受賞について
環境省では、「気候変動の緩和」および「気候変動への適応」に関し、顕著な功績のあった個人・団体をたたえるため、「気候変動アクション環境大臣表彰」を行っています。「気候変動の緩和」とは、省エネルギーに関する活動、再生可能エネルギー開発や利用導入、温室効果ガス発生量削減技術などが例として挙げられています。同表彰の前身となる「地球温暖化防止活動環境大臣表彰」は1998年(平成10年)から実施されており、2020年(令和2年)に「気候変動アクション環境大臣表彰」へとリニューアルされた歴史ある表彰です。今年度は107件の応募があり、令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰選考委員会にて審査が行われました。省エネルギー技術や再生可能エネルギー技術、それらを活用した設備・サービスなどに関する積極的な実践をたたえる【先進導入・積極実践部門緩和分野】では、11件の受賞者が選出され、地エネと環境の地域デザイン協議会は栄えある一位に輝き「気候変動アクション大賞」を受賞しました。


森下千里環境大臣政務官から表彰状を受け取る神戸新聞社の辻本一好経営企画部専任部長・編集委員(令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰運営事務局 提供)

環プロジェクトの取り組みについて講演する神戸新聞社の辻本一好経営企画部専任部長・編集委員(令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰運営事務局 提供)


講評を行う令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰選考委員会の選考委員ら(令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰運営事務局 提供)

令和7年度表彰式・受賞者フォーラムに参加する「地エネと環境の地域デザイン協議会」関係者ら=東京都中央区


◎表彰式・受賞者フォーラム
令和7年度表彰式・受賞者フォーラムが2025年12月5日(金)、東京証券会館(東京都中央区)で行われました。同協議会を代表して、神戸新聞社の辻本一好経営企画部専任部長・編集委員が、環境省の森下千里環境大臣政務官から表彰状を受け取り、同プロジェクトの取組について講演しました。また、同プロジェクトで酒米を生産する株式会社玄米家(兵庫県加東市)の藤本善仁専務取締役や、兵庫県加東農林振興事務所(兵庫県加東市)の三輪顕所長など、同協議会を支えるメンバーが駆け付けました。

◎環プロジェクトについて
同プロジェクトでは、持続可能なモノづくりのシンボル商品として、「地エネの酒環(めぐる)」をつくっています。地域の資源循環を促進しながら、環境負荷の少ない酒米栽培に取り組んでいます。資源循環の始まりは、弓削牧場(兵庫県神戸市)と箸荷牧場(兵庫県多可郡)。牧場で出た牛の糞尿やチーズの残渣など、ごみを発酵してバイオガスを生成します。クリーンエネルギーであるバイオガス燃料は発電と給湯に生かし、副産物として得られる消化液は肥料として活用します。消化液には微生物が豊富に含まれます。これを捨てることなく、田んぼに撒くことで、石油由来の化学肥料や農薬に依存しない酒米栽培が可能になります。豊倉町営農組合(兵庫県加西市)、株式会社ten(兵庫県加西市)、中大沢集落改善組合(兵庫県神戸市)、玄米家(兵庫県加東市)、ツクダ酒店(兵庫県西脇市)の5軒の酒米農家が同プロジェクトに参加しています。なかでも、消化液を活用して冬期湛水を行う豊倉町営農組合では、土が柔らかくなってトラクターでの耕運も不要となり、従来の酒米栽培と比べて消費エネルギーを約44%削減することに成功しています。こうして環境に配慮して作られた酒米が、地元の酒蔵7蔵に届けられ、「地エネの酒環」が完成します。

◎「気候変動アクション大賞」講評
今回、一般社団法人気候と風土教育研究機構の福村佳美理事から推薦をいただき、同賞への応募にいたりました。
福村理事からは、気候変動対策としての同プロジェクトの特色を以下の通り挙げていただきました。

・ 消化液利用により化石燃料由来の化学肥料を使用せず、CO2とN2O排出削減を同時に実現
・ 酪農家によるバイオガス発電⇒酒米生産における消化液利用⇒酒造⇒消費を結ぶ仕組とその物語性の情報発信
・ 消費者がこの酒を飲むこと自体が、地域の再生可能エネルギー創出と資源循環に参加する行為となるよう設計された仕組で、生活者の行動変容を促進
・ 廃棄物処理費の削減、地域経済の循環、他地域への展開可能性など、経済・環境両面で波及効果が高い

加えて、「環プロジェクトの取り組みは、規模の大きなインフラ投資ではなく、資源の少ない日本が長年培ってきた生活文化と自然との調和の知恵を現代の文脈で再解釈し、地域の中で再生させている点において、気候変動政府間パネル(IPCC)が強調する“地域知(Local Knowledge)”としての価値も高く、“人の心を動かす気候変動アクション”としての説得力を持つ。また、米作りの副産物を余すことなく活用する伝統的な資源循環型文化の象徴である日本酒づくり×温暖化対応型農業から生まれたプロジェクトとして、国内のみならず世界への波及効果や発信力のポテンシャルを十分に備えている。気候変動対策が技術一辺倒に陥りがちな中で、同プロジェクトの活動は、地域文化と人間の営みを基盤に据えた、脱炭素・適応の統合的なモデルとして極めて意義深いもの。未来に向けた気候変動アクションの一つの道を切り拓くものとして、強く推薦する」とのコメントをいただきました。

表彰式では、大賞受賞における講評として、選考委員会の森俊介副委員長からは「多様なステークホルダーと連携し、環境保全に取り組んでいる点を高く評価した。他の地域の参考になるのでは」と評価いただき、谷川喜祥委員からは「ストーリー性を感じるプロジェクトに惹きつけられた」とお話いただきました。

これに対し、同事業担当者・神戸新聞社の青木友紀菜さんは、「地域の抱えるごみ問題の解決や地域の再生可能エネルギー創出、脱炭素農法への挑戦など、地方新聞社として、業種を超えた連携を推進してきたことが評価され嬉しく思う。地元の酪農家や酒米農家、酒蔵、小売店など共に挑戦くださる皆様に感謝している。先輩が立ち上げた事業を守り、拡大する中で、新しい課題解決に取り組む環境が整い始めた。受賞での注目を活かして、農業だけでなく、地元の漁業・林業などにおける資源循環プロジェクトも拡大していく。環境経営を考えたい、産業廃棄物を減らしてコスト削減をしたい、資源循環型・脱炭素型のモノづくりに挑戦したいなどの想いをお持ちの企業や生産者、団体、大学、行政のご担当者さまはぜひご連絡ください」と話しました。



◎地エネの酒環について
【商品概要】
商品名:地エネの酒 環(めぐる) 全7銘柄
銘柄:大関「大関」(純米吟醸)、櫻正宗「櫻正宗」(純米吟醸)、神戸酒心館「福寿」(純米吟醸)、岡田本家「盛典」(生?瞼純米吟醸)、富久錦「富久錦」(生?瞼純米吟醸)、田中酒造場「白鷺の城」(純米吟醸)、山陽盃酒造「播州一献」(純米吟醸)
原料米:兵庫県産山田錦 ※弓削牧場(神戸市北区)のバイオガス製造に伴う「消化液」(有機JAS認証)または、箸荷牧場(多可町)のバイオガス製造に伴う「消化液」を使用して栽培。
精米歩合:60%
価格:2,200円(税込)

↓オンライン販売はこちら↓ 循環の輪にぜひ?んで参加ください!
白鷺の城環(Kura Kaster2024 : GOLD受賞):
https://www.sake-tanaka.com/products/meguru

大関環:
https://shop.ozeki.co.jp/i/0001099-0000-01-00?_ga=2.169625121.1640801289.1766489075-1187193079.1757399929

福寿環:https://shushinkan.net/?pid=163364604

櫻正宗環:https://item.rakuten.co.jp/sakuraen1625/41/


令和7年度「気候変動アクション環境大臣表彰」
環境省では、気候変動対策推進の一環として、顕著な功績のあった個人・団体をたたえるため、「気候変動アクション環境大臣表彰」を行っています。
HP:https://www.env.go.jp/earth/ondanka/min_action_award/

令和7年度「気候変動アクション環境大臣表彰」受賞ロゴ(令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰運営事務局 提供)

令和7年度「気候変動アクション大賞」受賞ロゴ(令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰運営事務局 提供)



一般社団法人気候と風土教育研究機構 福村佳美理事
《略歴》イオン系列の旅行会社で海外視察旅行の手配・添乗業務に携わり、1995年の阪神・淡路大震災後に退職、翻訳業へ転じる。2018年に筑波大学大学院修士課程に進学し、2020年から博士課程で雪氷文化の気候変動適応を研究。専門は気候変動適応政策。2024年、博士(学術)。現在、一般社団法人気候と風土教育研究機構理事。兵庫県環境審議会公募委員。


【地エネの酒環(めぐる)】
HP:https://www.kobe-np.co.jp/info/chiene-kankyo/sake/
NOTE:https://note.com/chiene
Instagram:https://www.instagram.com/knp_meguru/


【本件お問い合わせ】
地エネと環境の地域デザイン協議会事務局(〒650-8571 兵庫県神戸市中央区東川崎町1-5-7)
担当:神戸新聞社 メディアビジネス局 営業部 メディアデザインチーム 青木 友紀菜
TEL : 078-362-7075 
E-mail:aoki-yn@kobe-np.co.jp

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース