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尼崎の図書館で戦時中の紙芝居上演 「ありえへん」メッセージから平和を考える

「防空必携我等の防空紙芝居 第三部 空襲編」

「防空必携我等の防空紙芝居 第三部 空襲編」

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 夏休み歴史体験企画「防空必携 我らの防空」紙芝居上演会が8月8日、尼崎市立中央図書館(尼崎市北城内、TEL 06-6481-5244)セミナー室で開催される。

尼崎市立中央図書館

 市の文化財や歴史資料を集約する文化財収蔵庫と中央図書館が共催する「夏休みに歴史を体験しよう」企画の一環。戦時中の「国策紙芝居」をプロジェクター映写で上演し、学芸員が時代背景や内容を解説しながら、平和について考える。

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 日本政府は1937(昭和12)年に公布した防空法を、対米開戦と同年の1941(昭和16)年に改正。防空についての日常の備えや空襲時の対応を国民の義務と定め、冊子「時局防空必携」を各家庭に配布した。国策紙芝居はその内容を国民に分かりやすく解説し、浸透させるために制作したもの。

 上演する紙芝居「防空必携我等の防空」は財団法人大日防空協会が編さん、1943(昭和18)年に大日本画劇が発行したもの。「第一部・基本訓練編」「第二部・警戒対策編」「第三部・空襲編」の3部構成となっており、今回は「第三部・空襲編」を上演する。

 学芸員の桃谷和則さんは「紙芝居の中では、米軍の焼夷弾空襲による火災を町内会の人々が協力して見事に消し止めているが、もし紙芝居の通りに火災を消し止めることができたならば、空襲で多くの人命が失われることはなかった。紙芝居に描かれたことがいかに虚構であったのか、今の私たちにとっては周知の事実だが、当時の人々は紙芝居のようにすれば火災を消し止めることができると信じていたはず」と話す。

 「今の私たちにとっては、そんなバカなと思うような内容の紙芝居だが、当時の人々は信じた。戦争の怖さの一つである『信じ込まされる』怖さを考えるきっかけになれば」と桃谷さん。

 開催時間は13時30分~14時30分。参加無料。紙芝居の一部は2階エントランスホールで開催中の「防空と空襲展」で展示する。8月28日まで。

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