「第4回尼崎落研選手権」が12月15日、尼崎の「近松記念館」(尼崎市久々知1)で開催される。
昨年、「死ぬなら今」を見事に演じ大賞を受賞した大阪大の銀杏亭すて駒さん。当日、ゲスト出演する
上方落語を復興した人間国宝の故・桂米朝さんゆかりの地だったことから、尼崎市内では米朝一門による落語勉強会、寺社や銭湯を舞台にした小さな寄席が盛んに行われ、落語が身近に親しまれている。市では「落語」「お笑い」を市の魅力として発信しつつ、若者の夢やチャレンジを応援しようと2015年に同選手権をスタート。学生たちの熱戦を応援しようと多くの市民が駆け付け、毎回立ち見が出るほどの人気イベントになっている。
全国に77あるという大学の「落研(落語研究会等)」から出場校を募り、今回出場が決まったのは11大学。常連である大阪大、関西大、関西学院大、京都大、神戸大、立命館大に加え、前回に続き2度目となる奈良大、二松学舎大、法政大、初参戦となる九州大、中央大にも期待が集まる。審査員は、米朝さんの直弟子である落語家の桂米二さん、演芸情報紙「よせぴっ」編集長・演芸ライターの日高美恵さん、貴布禰(きふね)神社宮司・「きふね寄席」主宰の江田政亮さんら。大賞には賞金5万円、大賞と特別賞には副賞として市内企業の高岡食品工業の「むぎチョコ」1年分を贈呈する。
市シティプロモーション事業担当の勝浦智子さんは「学生にとっては、各校の代表者が腕を競い合う大学のプライドを懸けた戦いであり、落語のプロの審査を受ける腕試しの機会にもなっている。優秀な成績を収めた学生には全国大会で活躍する人、落語家に弟子入りする人もおり、レベルの高い戦いとなる」と話す。「今回の受賞者には、小学校を訪問して落語の魅力を伝える授業を行ってもらう予定。受賞後も、落語を通じて市内で活躍する機会を提供したい」と笑顔を見せる。
12時30分開場、13時開演。入場無料。大会の様子は地域ケーブルテレビのベイコム12チャンネルで、12月31日~1月6日の17時~18時に放送予定。