尼崎の「西正寺(さいしょうじ)」(尼崎市上坂部3)で7月29日、「カリー寺」が開催される。
実行委員の2人(右から2・3番目)と「神さま仏さま」パーソナリティの皆さん
江戸時代から近隣の人々に親しまれてきた同寺で、カレーを食べながらさまざまな「異文化」を体験する同イベントは、今年で3回目。「藤井寺(ふじいでら)」と同様のアクセントで発音する。
まちづくりイベントを企画・運営する「尼崎ENGAWA化計画」藤本遼さんの発案に同寺僧侶の中平了悟さんが賛同し、「お寺とカレー、なんか相性良さそう」というフィーリングで2016年7月に初開催。開始から約2時間で500食のカレーが完売し、中平さんは「西正寺史上、最も人が多く集まった明治時代の打ちこわしの時以来、おそらく2番目に多く人が集まったイベント」と評した。
当日は、メイン会場となるカレーブースに市内外から個性的なカレー店が8店舗出店する。武庫之荘のシェア店舗で密かにファンを増やしている「ROGSPA(ロクパ)」、JR尼崎の「yaggiしょくどう」、イベントにふらりと現れてはカレー通をうならせるという「流しのcurry屋 BAR MASH」、旅先で出合った味を屋台で届ける「またたび食堂」、神戸・湊川からモバイルカレー「六甲山系ピカソ」などが登場する。
本堂ではトークイベントやコンサートを展開。ネパール音楽や文化を紹介する「バンチャ・パリワール」、タイ在住の人が同地で経験した「自宅でのみとり」について話す「みとりまちプロジェクト」、住職、神主、牧師が共演するFMあまがさきの人気番組「8時だョ!神さま仏さま」の生トークなどを行う。
第2会場となる上坂部集会所では、さまざまなワークショップを展開。「親子でバランス!ふれあうヨガ」「自分を見つめる瞑想ヨガ」のほか、アーユルヴェーダ体験、オリジナルスパイスを配合するワークショップ、子ども向けお絵描きワークショップ、イラストレーターが客を主人公に即興で漫画を描く「記念漫画」、酒パックを再利用した紙すき体験が登場する。
藤本さんは「回を重ねるたびにいろいろな関わりが生まれ、地域にカリー寺が染み出している。今回は集会場でワークショップを開催したり、商店街の人が面白がってお店を開けてくれたり、のぼりを作ってくれたり、カフェがカレーのパウダーを開発したり、いろんな波及効果が生まれている。会議も当日までに4回ほど行い、みんなでイベントを作っていくことを意識した」と話す。
中平さんは「お寺の人間としては、預かっているお寺を地域にお返しするようなイメージ。お寺の雰囲気に触れて、それぞれが感じるものを見つけてもらえたらありがたい。友達の家のカレーパーティに来るような感じで、参加者もスタッフも一緒にイベントを作っていけたら」と笑顔を見せる。
開催時間は11時~16時。参加費は500円(カレーのご飯代)。カレー(200円~)は各ブースで清算する。ワークショップはメニューにより料金が異なる。問い合わせ先は藤本さん(TEL 090-8208-2918)まで。