尼崎小田高校(尼崎市長洲中通2)正門前で10月8日、「小田太鼓祭り」が行われる。
小田地区にある神社4社(金楽寺吉備彦神社、長洲天満宮、長洲貴布禰神社、大門厳島神社)の太鼓台が一堂に集まり、氏子たちが演技を披露する同祭り。かつて田畑が多かった同地区で、五穀豊穣(ほうじょう)を喜び合い、御神徳(ごしんとく)に感謝を捧げる収穫の祭りとして江戸時代から各社が出していた太鼓台やみこしに起源を持ち、1990年代前半から今日の形式をとるようになったという。
祭りでは、30~40人の担ぎ手たちが太鼓台を回転させたり、倒したり、「差し上げ」(高く持ち上げ)たりと豪快に暴れ、台上のたたき手たちは振り落とされないようにしながら独特の身振りでバチを振るう。4社それぞれが工夫を凝らした演技を行い、息の合った威勢のいい「所作」や太鼓の腕を競い合う。昨年の優勝は長洲貴布禰神社。
金楽寺吉備彦会の竹内一博さんは「素朴な農民の祭りで、太鼓台には飾りもない。担ぎ手、たたき手の体だけで勝負する。1番になるため、各神社が動画を撮影して研究したり、他地域の祭りを見て参考にしたりと研究熱心。4つの神社が集まって行うのも珍しく、どこの祭りにも負けないという気持ちは強い。尼崎の祭りといえば夏の山車祭りというイメージがあるが、秋には迫力のある小田の太鼓祭りがあることを一人でも多くの人に知っていただきたい」と話す。
開催時間は、昼の部=12時~14時、夜の部=19時~20時。夜の部は会場をウェルシア尼崎長洲店(長洲西通2)に移し、演技披露のみとなる。