尼崎経済新聞の年間PV(ページビュー)ランキング1位に輝いたのは、中央図書館の「忍たま乱太郎」コーナー書架が開設直後にほぼ空となった、「忍たま」の人気ぶりを伝える記事だった。
市立中央図書館では、市制100周年を機に「尼崎らしさを発信し、子どもたちの郷土愛を育む一助になれば」と、尼崎にゆかりの深いアニメ作品「忍たま乱太郎」のコーナーを設けた。約1カ月後、貸し出しが集中して書架がほぼ空となった状態が続き、同館の担当者も驚きを隠せない様子を記事で伝えた。
2位は、幼稚園から高校までを尼崎で過ごしたお笑い芸人、銀シャリ・橋本直さんがJR尼崎駅で「市制100周年一日PR大使」を務めたというニュース。市内のJR主要駅では、「50文字の尼崎愛メッセージ」100人分を100日間かけて駅構内の電光掲示板などで表示するという市制100周年記念行事を行い、その初日を飾るイベントとして橋本さんが招かれたもの。銀シャリは12月に行われた「M-1グランプリ2016」で念願の優勝を果たしており、橋本さんにとっても記念すべき年となった。
ランキングは、今年1月1日から12月19日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1.尼崎の図書館「忍たま乱太郎」コーナー 書架がほぼ空に(1/14)
2.JR尼崎駅で銀シャリ橋本さんが一日PR大使 尼崎愛をアピール(3/15)
3.尼崎・武庫之荘にカフェ食堂「イニーピー」 1960年代アメリカがテーマ(4/12)
4.尼崎にお茶漬け専門「茶番劇」 ワンコインでマイ茶漬け(7/4)
5.阪急武庫之荘駅北側にバー「オスピタリテ」 大工経験生かし店主自ら店を改装(4/25)
6.尼崎発のブロック玩具「チューブロック」 配管メーカーが開発、9月発売予定(2/18)
7.尼崎に「牛たん割烹 和吉」 半日かけ仕込む柔らか「ゆでたん」売りに(5/2)
8.尼崎市営バス、68年の歴史に幕 さよならイベント開催へ(3/16)
9.尼崎にダイニング「めっちゃ魚が好き!!」 活魚料理、3フロアで(6/18)
10.阪神尼崎でイベント「ベイコムあまがさき祭り」 日本各地のご当地グルメ集結(10/31)
6位には配管継ぎ手メーカー「ベンカン」が開発した「チューブロック」がランクイン。チューブロックは配管メーカーが「つなぐ」機能を追求した高い技術力を基に生み出したブロック玩具で、発想の意外性とルックスの斬新さが注目を集めた。
グルメ関連では、お茶漬け専門、牛タン専門、活魚専門といった独自のこだわりをうたう飲食店が多く上位を占めた。グルメイベントでは、10位の「ベイコムあまがさき祭り」に加え、「ワールドちゃんぽんクラシック」(15位)も話題となった。
市制100周年を祝う数々のイベントを経て、地元愛や地域の人同士のつながりがより深まった2016年。「尼崎城」の再建をはじめ、未来への動きも活発化している。尼崎経済新聞は「街の記録係」として、2017年も広域尼崎圏の動向をいち早く伝えていきたい。