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世界に認められた前衛画家「白髪一雄」展-独自手法の作品紹介

白髪一雄記念室の入り口

白髪一雄記念室の入り口

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 尼崎市総合文化センター(尼崎市昭和通2)4階の白髪一雄記念室で現在、「白髪一雄と具体II(中期~後期)」が開催されている。

白髪一雄記念室で公開されている作品

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 白髪一雄は1924(大正13)年に尼崎市で生まれ、芸術文化の発展に尽力した画家。既存の絵画に飽き足らず、床に広げたキャンバスの上に絵の具を置いて天井からつるしたロープにつかまり、縦横無尽に足で描く「フットペインティング」という独自の手法を考案。その描画法が国内外で高い評価を得、2008年の逝去後も人気を誇っている。

 画家である吉原治良をリーダーとする前衛芸術グループ「具体美術協会」では、結成翌年の1955(昭和30)年に会員となり解散する1972(昭和47)年まで中心的なメンバーの一人として活躍した。身体を使って描いた迫力ある作品は今なお多くの人に感動を与えてている。生前から故郷を愛し市や学校などに絵画を寄贈し、芸術文化の発展に力を尽くした。

 現在開催中の展示では、具体美術協会が絵画表現を中心とした中期からテクノロジーを取り入れた表現へと変化した後期に、白髪が制作した作品を関連資料と共に紹介している。

 関係者は「尼崎から世界に発信し認められた人物がいたことを感じてもらえる、そんな場所になったらうれしい」と話す。今後は寄贈・寄託された約4000点の作品をアーカイブ、デジタル化し、来館者が検索しやすいシステム作りを進めていく。 

 開催時間は10時~17時(最終入室は16時30分)。観覧料は、一般=200円、高大生=100円、中学生以下無料。10月19日まで。

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