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尼崎で「魚へのまなざし 長嶋祐成と大野麥風」 魚描く画家2人の作品展

大野麥風「サワラ」(1943年、姫路市立美術館所蔵)。同展では、版画への細かい指示などが分かる資料も展示する

大野麥風「サワラ」(1943年、姫路市立美術館所蔵)。同展では、版画への細かい指示などが分かる資料も展示する

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 展覧会「魚へのまなざし 長嶋祐成と大野麥風(ばくふう)」が現在、尼崎市総合文化センター5階美術ホールで開かれている。

長嶋祐成「マダイ」(2021年)

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 魚や水生生物を専門に描く画家・長嶋祐成さんと、「魚の画家」として知られ1976(昭和51)年に亡くなった日本画家・大野麥風を取り上げる同展。2人の作品合わせて約100点を展示する。

 「魚譜画家」として活動する長嶋祐成さん。幼いころの釣り体験をきっかけに魚に魅せられ、魚を描くことを通して「水辺から得る素晴らしい自然」を未来へ引き継ぐことを目指しているという。沖縄県石垣島に拠点を置き、国内外から依頼を受け作品を制作するほか、文章も自ら担当する絵本・図鑑の出版なども手がける。

 大野麥風は、西宮市を拠点に活動した日本画家。特に魚を好んで描き、原画を担当した木版画集「大日本魚類画集」は、麥風の画業を代表する作品として知られる。

 同展では、姫路市立美術館が所蔵する「大日本魚類画集」から、大阪湾近海で見られる魚を中心に40点と長嶋さんが描いた日本の海に生息する魚58点を展示。尼崎の「海の歴史」を紹介する資料なども合わせて展示する。

 同展の企画・開催を担当する市文化振興財団学芸員の妹尾綾さんは「長嶋さんには、石垣島に生息する魚の作品20点を描き下ろしてもらった。2人の作品と歴史資料を通して、海と共に発展してきた尼崎の今昔を知ってもらうとともに、私たちの暮らす環境に思いをはせてもらえたら」と話す。

 開催時間は10時~17時(入場は16時30分まで)。入場料は、一般=700円、65歳以上・大高生=600円、中学生以下無料。火曜休館。7月2日まで。6月24日には、学芸員による展示作品解説を行う。開催時間は15時~16時。当日先着20人限定。

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