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尼崎の設備工事会社がアルバイト体験会を実施 チラシやSNSでの情報発信も

体験会で見学中。「安全面を最優先するため、外側から建物を見学することが多いが、タイミングが合えば内部も見学できる」と照屋さん

体験会で見学中。「安全面を最優先するため、外側から建物を見学することが多いが、タイミングが合えば内部も見学できる」と照屋さん

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 照屋設備工業(尼崎市大庄中通2、TEL 06-6413-2278)が現在、昼食付きの「アルバイト体験会」を実施している。

工事中の様子

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 同社は設備工事を手掛けており、給水や給湯、排水、空調・換気、消火設備の配管や器具取り付け工事などを行う。同社専務の照屋健一郎さんは、体験会を始めたきっかけを「3年ほど前に、当時22歳の職人から『若い職人を育てさせてほしい。早くしないと僕がおじさんになってしまう』と直談判されたこと」と話す。

 採用活動が難航する中、市内の高校にアルバイト求人を出したところ問い合わせがあった。「『いきなりの現場は不安だろう』と、見学や職人と話す場を設けたのが体験会の始まり」と照屋さん。「インターンやキャリア教育、働く前と後のギャップを少なくすることの大切さを体験会から学んでいる」と話す。体験会では一日の場合、午前は工事現場を見学。参加者は見るだけでなく、職人や先輩アルバイトへの質問もできる。午後は会社で「参加者に好評」という、本物の水栓(蛇口)やパイプを使った配管の体験を行う。

 学生の意見を取り入れて「昼食付き」にしたといい、16歳の女子学生が参加した時にはファミリーレストランへ行ったこともあった。照屋さんは「学校生活やアルバイト、人生相談のような話もあり、楽しい時間」と笑う。

 照屋さんは、体験会開始後の変化や成果について、「工事現場や配管の仕組みに対して、予想以上に若い人と女性が興味を持ってくれると分かり、積極的に採用して育てたい気持ちが強くなった。一方で、設備工事がいかに知られていないか、実際と違うイメージを持たれているかについても、移動中や昼食時の雑談から知ることができた」と話す。

 体験会参加者からは「工事現場の中を見たことがなかったので面白かった」「職人の話を直接聞けて参考になった」「女性の監督や職人がいて驚いた」などの声が上がり、実際にアルバイトに応募し、採用されて現在も勤務を続ける人もいるという。

 今年に入り、学生により興味を持ってもらうためチラシを作成。若者向けにイラストを大きく使って漫画を取り入れた。インスタグラムやフェイスブックといったSNSも活用し、漫画や写真で情報を発信している。チラシを手にした学生からの申し込みなど、反響があるという。

 照屋さんは「創業40年のアットホームな会社で、25歳と18歳の年齢の近い先輩やベテランの職人が丁寧に教える。まずは体験会に来て自分の目でどんな仕事か知ってもらえたら。女性も大歓迎。『本気スイッチ』は一緒に働くと押せるので、楽しみにしてほしい」と参加を呼び掛ける。

 体験会の日時、待ち合わせ場所はその都度調整するという。問い合わせは電話のほか、インスタグラムのダイレクトメッセージ、フェイスブックメッセージなどでも受け付ける。

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