地元企業や保育施設の情報、実際に働く人の声などを紹介するサイト「AmaLinks（アマリンクス）」が1月20日、公開された。

掲載ページの様子

　同サイトは、市の事業「ビジネス×就労マッチングプロジェクト AmaLinks」の一環として公開。製造、建築、保育、サービス、小売業などさまざまなジャンルの市内企業を紹介し、製品やサービスを必要としている人、尼崎で就職を考えている人とマッチングさせることを目的とする。

　尼崎市経済活性課の西岡努さんは「コロナ禍により、『あまがさき産業フェア』をはじめ多くのビジネスに関する展示会やマッチングイベントが中止となったが、この状況を乗り越えようと前を向く地元企業も多く、どうにか応援できないかとさまざまな企画を検討した。保育施設も『学生が見学に行けない』などの理由から就労のマッチングが難しくなっているという課題が出てきており、地元企業と保育施設の魅力を『ビジネス×就労』という観点からPRしようとAmaLinksが発足した」と話す。

　掲載企業は「ビジネスマッチングを探す」「就労（保育）を探す」「就労（企業）を探す」の3つのカテゴリ―に分類。会社概要や事業の特徴などを記事と動画で紹介し、「社内見学」のような感覚で目的に合った企業を探すことができる。

　「ビジネスマッチングを探す」は、製品やサービスを必要としている人へ向けたページで、製造、建設、運輸、サービス業計13社を掲載。どんなものが作れるのか、提供するサービスの内容、受注・製造工程といった「業務の流れ」などを紹介する。

　保育に関わる仕事を探す人向けの「就労（保育）を探す」では、市内の保育園と認定こども園5カ所を掲載。園の理念、保育活動の様子、就職のきっかけや仕事のやりがいを聞く「働く先生の声」などを紹介する。

　地元で就職を考えている人向けの「就労（企業）を探す」では、製造、建設、工事、サービス業計9社を掲載。事業の特徴、社内の雰囲気、どんな人が向いているか、スキルアップのための取り組み、担当部署や仕事内容を聞く「働く社員の声」などを紹介する。

　西岡さんによると、サイト公開後「大手企業と商談の機会を得た」「就労について問い合わせがあった」など多くの声が届いており、AmaLinks参加企業の間でもさまざまな「マッチング」が誕生しているという。

　参加企業同士のマッチング一例として、幼保連携型認定こども園「開明かしの木こども園」の「園の出入り口近くに手洗い場がほしい」との依頼に対し、オフィスのトイレ改修やドアの付け替えなど「職場での困り事」を解決する事業を展開する「旭建設」が園を訪問。出入り口周辺や床、ほかにも問題点がないかなどを調査し、現在改修工事へ向け調整が進んでいる。西岡さんは「参加企業同士のマッチングがあったことは素直にうれしい」と笑顔を見せる。

　「サイトの公開は1年程度を予定している。サイト以外にも、大手メーカーやバイヤーと参加企業をつなぐプロジェクトや、地元の高校生を対象にした就労イベントなどさまざまな取り組みを展開している。今後も新しい企画を検討していきたい」とも。

　プロジェクトに関する問い合わせは尼崎地域産業活性化機構AmaLinks事務局（TEL 06-6488-9534）まで。