②尼崎市立尼崎双星高校と「子ども向け産業用ロボット教育プログラム」を開発
動画・ウェブコンテンツ制作などを手がけるエアグラウンド(尼崎市南武庫之荘2)が立ち上げた、「産業用ロボット」に焦点を当てるプロジェクト「ロボメイツ」。その一環として、市立尼崎双星高校の商業学科3年の生徒、エアグラウンドが受け入れている大学生インターンらと「子ども向け産業用ロボット教育プログラム」を共同開発しました。
子ども向けロボット教育プログラムを作成する授業の様子
2021年9月から翌2022年1月まで、同校で「産業用ロボット」をテーマに「課題研究」の時間に授業を実施。授業では「高校生が、市内の小学校で2022年1月に開催予定の『ロボット体験授業』の教育プログラムを企画開発し、運営も行う」を目標に掲げ、ロボット操作練習をはじめ体験プログラムや当日の進行台本作成などに取り組みました。
●ロボメイツが進める「リレー型体験学習方式」
ロボメイツの教育プログラムは、大学生→高校生→小中学生と教えをつないでいく「リレー型体験学習方式」。初めにエアグラウンドのスタッフがロボット操作を大学生へ教え、次に大学生が高校生へ教え、高校生が小中学生へ教えるという流れで、授業では大学生がサポートに入り、産業用ロボットを模した「小型アームロボット」を教材にして高校生に操作を教えました。生徒たちは小学生へ教えることを念頭に、自分がまずロボットをプログラミングで動かせるように仕組みや手順を理解して覚え、パソコン操作を繰り返し練習。次に、小学生へ教えるためには「どんな授業内容なら興味を持つか」「楽しんでもらえるか」などを考えました。エアグラウンドの畠中裕介社長はリレー型体験学習について、「高校生が自分で小学生向けの授業内容を考えるので、能動的に取り組める」と話します。
プログラミングを学ぶ様子
アームロボットを動かす生徒
●子どもたちの声を聞くためイベントへ参加
11月には、神戸で開かれた「総合分野研修会・高校生フェア(商業フェア)」に参加。このイベントは兵庫県高等学校商業教育協会研修委員会の主催によるもので、県内で商業を学ぶ高校生たちがブースを出展して、それぞれワークショップや物品販売などを行います。尼崎双星高校もブースを出展し、来場した子どもに自ら考えたロボット教育プログラムを体験してもらうデモンストレーションを実施しました。体験した子どもたちから出た「簡単だった」「プログラミングをもっとしたい」などさまざまな声を持ち帰り、内容の改良や演出・進行台本などの工夫を重ね、準備を進めました。
尼崎双星高校が出展したブースの様子
●新型コロナウイルスにより授業は中止に…でも生徒は前を向く!
2022年1月、体験授業の内容も当日の役割分担も決まりシミュレーションを重ね、本番へ向けていよいよというタイミングで、新型コロナウイルス感染拡大状況が悪化。小学校での授業は中止となりました。それでも生徒たちは「残念だけれど学んだこと、話し合いなどは無駄ではないし、次の学年にもつながるのでよかった」「とても残念で悔しかった。でも今までに行った活動は自分のためになったことが計り知れないほどあった。とても意味のあるいい経験」と前向きでした。
しかし後日、この「子ども向け産業用ロボット教育プログラム」は形を変えて実現!より実践的な「ロボットオペレーターを目指す人へ向けた講習会」として、市立琴ノ浦高校で「アームロボット講習会 ロボメイツ」として開催されたのです。生徒から出た「無駄ではない」「次につながる」という言葉通り、より実践的な内容となって実現され、ロボメイツメンバーの感動もひとしおだったと言います。
笑顔を見せる尼崎双星高校の生徒
次回は、その「アームロボット講習会 ロボメイツ」についてご紹介します!!お楽しみに。
(関連リンク)
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ロボメイツについて