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尼崎の「ピッコロ劇団」創立20周年記念公演-シェイクスピア劇「マクベス」

前列左から演出家アーカリ、橘、大鳥、浜畑、後列左から今井、野秋、柏谷

前列左から演出家アーカリ、橘、大鳥、浜畑、後列左から今井、野秋、柏谷

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 兵庫県立尼崎青少年創造劇場ピッコロシアター(尼崎市南塚口町3、TEL06-6426-1940)で1月14日、兵庫県立ピッコロ劇団が創立20周年記念公演「マクベス」上演に先立ち記者会見を行った。

マクベス夫妻を演じる橘義と大鳥れい

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 同公演は関西演劇界の活性化を目指す「ピッコロシアタープロデュース」の一環で、今回で10回目。国際的に活躍する気鋭の演出家やベテラン俳優といった外部の才能と、関西で活躍する演劇人とがコラボレーションする貴重な機会となっている。

 会見には演出のジェイスン・アーカリさん、客演の浜畑賢吉さん、元宝塚歌劇娘役トップスターの大鳥れいさん、主演でピッコロ劇団員の橘義(ただし)さん、3人の魔女を演じる今井佐知子さん、野秋裕香さん、柏谷巴絵さんらが登壇。公演の見どころや意気込みを話した。

 英国人演出家のアーカリさんは現代演劇作品の演出で高い評価を得ており、「マクベスの原作は16世紀スコットランドを描いているが、今回は20世紀初頭ヨーロッパのある場所に舞台を移した。従来のマクベスの重く暗い世界を払しょくし、エネルギッシュで色彩豊かな世界を作りたい。演出家、俳優の双方にとって実験的な取り組みだが、観客には身近で斬新に映るはず」と自信を見せる。

 主演の橘さんは、20代でプロスペロー(「テンペスト」主人公)、2007年に同劇団公演でハムレットを演じるなど、シェイクスピア劇はたびたび演じてきたが、「アーカリの演出は稽古のたびに驚きや発見ばかり。これまで、誰も見たことのないマクベスになるのでは」と語る。大鳥れいとの共演について「憧れの存在だったが、まさか夫婦役を演じられるとは想像していなかった。幸せな毎日」と笑顔を見せた。

 今回、初めて同劇団の客演となる大鳥さんは「10年間宝塚歌劇で過ごした私にとって、ここで演じ、兵庫の人々に見てもらえるのは故郷に帰ってきたようなうれしい気持ち。シェイクスピア作品を演じるにあたり緊張しており、自分の苦悩なのかマクベス夫人の苦悩なのか分からない状態に」と役作りの苦労を語った。マクベス夫人の役柄について「夫の出世のため殺人もいとわない悪女ではあるが、夫婦間の深い愛情ゆえの企てであることをアーカリが気付かせてくれた。今回のマクベス夫人は歌い、魅力を振りまくシーンも。赤い色彩を感じさせるような演技をしたい」と意欲を見せる。

 公演は2月20~22日、会場は兵庫県立芸術文化センター・阪急・中ホール(西宮市高松町2-22)。入場料は、一般=4,500円、大学生・専門学校生=3,000円、高校生以下=2,500円。公演スケジュールは日程による。チケットはピッコロシアター(TEL 06-6426-1940)、芸術文化センターチケットオフィス(TEL 0798-68-0255)などで販売している。

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